先日、韓国訪問時にホテルでテレビを観ていたら、日本でもよくあるようなテレビ・ショッピングのチャンネルがあった。番組ではひとつの注目商品を時間をかけて紹介する主義のようで、同じ内容の説明が何度も延々と繰り返されているのだった。しかし言葉を全く理解できない私には、その商品がいったい何なのか、何に使われるものなのかが全く判らないのであった。



掻い摘んで言うと、商品は巨大な箱である。奥行きのあるテレビスタジオには巨大な箱が五個も置かれていて、それぞれに妙齢の、というか少し薹の立ち始めた女性がしなだれかかるように立ち、科を作っている。それはモーターショーで高級車の傍らに立つコンパニオンがするような仕草である。私には、そのような煽情的な仕草がこの女性たちの年齢では既に無理があるように思われた。はっきりいうと気持ちが悪いのだった。いったい彼女たちにとって、この巨大な箱は高級車に匹敵するようなものなのだろうか。最初、箱は形状からシステムキッチンのようにも思えたが、箱の上部には蓋があって後ろに倒すようにして開けられるようになっているのだった。私はそのようなキッチン機器をいまだかつて見たことがなかった。仮説は誤っているに違いない。