バンクーバー五輪のフィギュア・スケート、男子シングル銅メダルに輝いた高橋大輔選手がフリー演技に使ったせいで、フェデリコ・フェリーニ監督の映画が脚光を浴びているよう。今日はお昼に同監督の「8 1/2」を放映していたらしいが、単なる偶然なのだろうか。偶然にしてはタイミングが良すぎるような気もする。

高橋選手のスケートに使われたのは、アンソニー・クイン、ジュリエッタ・マッシーナ(フェリーニの奥様)主演「道」の音楽でニーノ・ロータの名曲。一度でも「道」を観て感動のあまり涙腺を熱くした者が再びあの音楽「ジェルソミーナのテーマ」を聴くと、パブロフの犬のように条件反応的に映画の感動が甦る。華麗なスケーティング技術を持ち合わせた高橋選手がこの曲を選び、スケートリンクにジェルソミーナの道化師の姿、さらには映画の最後に海岸で泣き崩れるザンパノの姿を浮かび上がらせたことで、メダルは確実に彼の手にたぐり寄せられたのではないかとさえ思える。


Federico Fellini「La Strada」

それで、当然「ジェルソミーナのテーマ」で滑ったのは高橋選手が最初かと思ったが、トリノ五輪男子シングル銅メダリストのジェフリー・バトルが2001年に使っていたのを見つけてしまった。こちらの方が映画のストーリーに忠実ではあるな。


Jeffrey Buttle

オマケは、かのカエターノ・ヴェローゾがフェリーニ夫妻に捧げたコンサート・ライブ盤「O Maggio a Federico e Giulietta」で歌う「ジェルソミーナのテーマ」。カエターノはライブで「ジュリエッタ・マッシーナ」と題された歌も歌っており、おそらくは彼女のファンなのだろう。


Caetano Veloso「Gelsomina」

奇しくも今日2月22日は故ジュリエッタ・マッシーナのお誕生日。今回も twitter 拡張版でした。