宇宙服のような銀色のスーツを二人分秘匿している。ただそれは自宅にあるわけではなく他所に預けてあるため、それも半透明の衣装ケースに入れられているため、誰かに見つけられるのではないかと内心穏やかではなかった。今朝、ケースごと学校のロッカーに移して鍵を締めた。前の場所に比べると安全ではあるが、場所が不便なだけに、半日ほど時間を潰す必要があるのが困る。周辺のお店を覗いたりしていると、信じられないくらいに時間が早く進み、もう4時になっている。これから、とある会社を訪れてスーツの取扱いを相談しなければならない。しかし隠し場所を知られてはならないので、危険を冒してまでスーツを運び出したのだ。わさわざ回り道をして会社に急ぐが、途中で雨が降り出す。街は頭上に渦巻くように高速道路が作られているため濡れないですむが、何故か人だけでなく通る車も少なく、どこか打ち捨てられた廃墟のようで怖い。会社は川沿いにある二階建ての古い建物にあった。応接室がないのか、事務所の奥にある担当者の机まで案内される。通路以外は木製の机が隙間なく並んでいて、傍らを通ると働いている人たちが挨拶をしてくれるのが照れくさい。窓の外はいつの間にか雨が止んで夕焼けが出ている。担当者は知らない男で、ふてぶてしい態度と、顔が脂ぎっているのが厭だ。挨拶するなり、彼は耳元で「林さんと約束があることを忘れているでしょう?」と囁き、驚いて目が醒めた。

(夢の内容は、就寝前に読んでいた諸星大二郎の新作の影響があるようにも思える)