話をタイムトラベルに戻して...

時間移動のできる物質移送装置には大きく二種類が考えられます。

ひとつは装置間で物質を移送するタイプです。前回話題にしたように装置を用いて空間移送する場合は、電話と同様に装置が送信側と受信側に必要となりますが、時間移送の場合は装置はひとつで済むようです。送信する装置が別の時間にも存在していれば受信する装置を共用できるからです。


Time tunnel (オップ・アートみたい)

ただし、この場合は、最初の行き先に制約を受ける筈です。何故なら、現時点で素晴らしい装置を発明して作り得たとしても、過去にその装置を設置しに行くことは不可能だからです。まずは、作った装置を一定時間保管しておいて、時間が経った後で装置の置かれていた近過去へ戻ることになるのでしょう。未来を旅先に選んだ場合も、それはせいぜい近未来になるでしょう。未来においては、装置が経年劣化することなく正常動作していることを確認できないため、遠い未来を旅先にするのはリスクが大きいのです。

もうひとつは装置ごと異なる時間に移動するタイプです。「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のデロリアンのようなタイムマシンに乗ることになるのですが、こちらは自由度の高い分いろいろと疑問が残ります。


De Lorean

まず、行き先の位置をどのように指定しているのか?という疑問です。映画などでは未来における任意の場所に難なく移動できるタイムマシンをよく見ますが、宇宙規模では「ここと同じ場所」が未来においても全く同じ位相に存在しているとは限らないのです。膨張しているとされる宇宙で、地球は公転しながら自転までしています。タイムマシンは、地球上の「ここと同じ場所」の未来における座標軸をどのように規定しているのでしょうか?
仮に規定できたとしても、未来の「ここと同じ場所」に予めビルが建てられているような可能性があります。誰かがその場所を歩いているかもしれません。このような場合、タイムマシンは未来に現れた瞬間、ビルや人と衝突して事故を起こすのでしょうか?
地面から離れた、最低でも上空数km程度の空間を選んで時間・空間移動して、そこから目的地に単純移動する方がリスクが少ないように思えます。そのためにはタイムマシンが「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のような乗り物、願わくば飛行体であることが望ましいように思えます。
(つづく)