地下鉄丸の内線に乗っている。混雑した車内でアトピー症の男が顔や首筋を掻き毟っている。皮膚が白い粉となって飛散しているようでいやだ。彼を遠目に見ながら東京駅で降りると、ホームが拡張されていた。隣にできた新しいホームにはなんとJRの列車が乗り入れていた。パリのRERの駅みたいだ。JRの列車も幅の広い、どこか欧米じみた風情になっている。

既に満員の列車に乗ると、その車輌に席はなく、丸ごと書店になっている。雑誌の棚に「ユリイカ」を見つける。特集(内容は失念)が面白そうなので立読みすることにするが、車内というか店内は混雑しているので、座席のある車輌に移る。座っている人たちは皆、本を手にしている。

「ユリイカ」のコンテンツでは、加藤某の音楽評論のようなものが面白かった。いろいろな音楽をワンセンテンスで批評している。奇妙なのは、「ユリイカ」という評論誌に似合わないグラビアが巻頭にあり、小比類巻という名の女性が陸上選手のような格好をして写っている。その体操着がなんとも異様。赤と黒の縞模様で裾の部分に赤いぼんぼりが付いている。

一通り読み終わったところで、本棚に戻しに行くが、元の場所がなかなか見つからない。きっと万引きをする輩も多いだろう。