今週は週頭から憎っきノロの奴にやられたようで、消耗しきって外出もままならない体たらく。近く一周忌を迎えるナムジュン・パイクのことを書いたけど、彼の参加した「フルクサス」とは確か「下剤」を意味する言葉ではなかったか? 自家薬籠中に「フルクサス」に立ち向かう常備薬がないものかと調べるに、ウィルス性の症状に特効のものなどなく、止寫薬の類の服用も逆効果らしい。まさに「フルクサス」、流れるに任すほかないということか。

然らば「魔術」にでも頼るしかないかと、ガブリエル・ガルシア・マルケス「百年の孤独」を読み出す。コロンビアのどこかにあるカリブ海に面した村、マコンドに生きたブエンディア一族の物語。物語の原初的で、魔術的とも言える魅力に満ち溢れている。大江健三郎の「同時代ゲーム」や莫言の「赤い高梁」で味わったぞくぞくさせる雰囲気。というか、これらは「百年の孤独」の影響の下に書かれたものだったのだろう。

ブックマークに入れてあった「Hugo Strikes Back!」のサイトが閉じられ近々消滅してしまう(爾後、サイトは残されることと相成った)と知り、慌てて過去ログを読んでいたら「ガルシア・マルケス活用事典」なる魅力的なサイトが紹介されていた。ここにも指摘されているのだが、「百年の孤独」には作者の認める「42の矛盾と6つの誤り」があるらしい。魔術のような物語の中に謎解きのような趣向?が隠され、一層楽しく感じられる。早速いくつかの矛盾に気付いたが、全部を探し当てるのは容易ではないだろう。

ガルシア・マルケス全小説 (新潮社)
-大江健三郎の言う「まさに天才だった作家Aさん」とは安部公房であろう