一年前、金正日の次男・金正哲の体に起こった異変についての記事を tomotubbyのブログにあげた際に、金正哲の胸の膨らみは、祖父・金日成の瘤が隔世遺伝したのではないか?と冗談めかして書いた。そうしたところ「びー」という方から「金日成 瘤の写真、キボンヌ(希望)」というコメントを貰い、以来、瘤のことがずっと気になっていた。

金日成の瘤。それは北朝鮮最大のタブーのひとつであった。偉大なる首領様、金日成将軍の頸の右後ろには、いつの日からか瘤ができ、年を増すにつれて瘤は大きくなり醜く目立つようになっていった。瘤の切除手術の是非を巡り医師団は協議を繰り返したが、失敗を恐れて結局は金日成の臨終まで手を下しはしなかった。

金日成の肖像画には当然のように瘤が描かれることはなく、カメラ撮影においても、瘤が見えないよう本人の左側からカメラが向けられた。しかし瘤はもはや隠しおおせる大きさではなく、国民は誰もがその存在を知ることになる。首領様の頸にある筈の瘤は、まるで誰の目にも見えないかの如くに話題にされることもなかった。まるで「王様の耳はロバの耳」。たまに首領様の瘤を話題にした者は、密告により処分されたという。

つづく