
北欧の人って太陽に餓えているのか、地中海とか熱帯のリゾートに行くと、暇さえあれば日光浴しています。とくに親が子供に命じて日光浴をさせています。もともと皮膚に紫外線を浴びる目的は、骨の成長や健康維持に欠かせないビタミンDを作るためです。妊婦や成長過程の幼児にはたいへん重要なことなのですが、ビタミンDの生成に必要な紫外線の量としては、日本人が平均的に浴びるくらいを求めているのであって、皮膚が赤く腫れあがるまでの量は全く必要ありません。どのくらいかというと、日本において、服を着て一日ほんの数十分でいいそうです。
北欧で日焼けマシンが流行しているのは、本来日照時間の短い地方で重要な意味を持つ「日光浴」が、結果として起きる「日焼け」という記号にその地位を奪われてしまったせいではないか。と思います。消費社会によくある現象ですが。(日本人の場合、表象としての「日焼け」は、「日光浴」とはまた違う記号意味と繋がっているようです....「マンバ」の場合はもっと屈折してるんだろな。実感)
そういえば、昨年末のスマトラ沖地震で、北欧から来ていて犠牲になっている人たちが多かったのには驚きました。流行なのでしょう。「日光浴」のために日照時間の長い国に滞在する筈だったのが、そこで紫外線を浴びすぎた結果、帰国した人たちが一様に「日焼け」していて、それが旅行してきたことを示す、一種のステータスになっているんじゃないでしょうか。かつての「ハワイ焼け」みたいな感じで。それで海外に行くお金と暇のない人たちは、紫外線ランプを買って、家でせっせと日焼けをして、外見だけそれらしくする。ということになってしまう。
でも、紫外線ランプで日焼けしている人とオゾンホールを気にしている人たちが、とても同じ人種だとは思えません。ま、DNAの損傷だけ考えた場合、日焼けなんかより、タバコの方がもっとリスクは高いわけで、タバコの煙を撒き散らしつつ、紫外線の害を滔々と述べる人なんか、既に自己矛盾していると思う次第です。