思わぬ場所で現金を引き出せたので、すぐに切符売り場の窓口に並び、九份最寄りの瑞芳駅までの切符を買いました。電車は東部幹線を走る「自強號」という特急で、何も言わず駅員から渡された切符には「無座」と書いてありました。恐らくは席指定がない自由席の列車なんだろう。と勝手に解釈しました。

台北駅(台北車站)の改札口は全て地下1階にあり、電車のホームは地下2階にあります。昔は地上にホームがあり、市内でも地上を東西に横切り、南北を分断する形で電車が走っていて、交通渋滞の原因になったそうです。現在の台北駅は、広大な1階に切符売り場があるだけで、首都の顔として随分すっきりとした構造になっています。

改札に入る前に台湾鐵路管理局の売店があったので、車内で食べようと、Tomotubby は仙草ゼリードリンク、パイナップルケーキ「鳳梨酥」、スナック菓子を買いました。古ぼけた棚に並ぶ商品の品揃えはかなりイマイチで、レジのおばさんもどこかやる気がないような感じです。レジ前には、昔ながらの「ぶっかけご飯」の駅弁が積んでありました。

で、改札を通って驚いたのは、そこにコンビニができていたことです。鐵路管理局の売店とは大違いで、お菓子や飲み物の品揃えも豊富。弁当に至っては、美味しそうなビーフンや、日本風のものまで見つかりました。レジ横ではおでんやお茶で煮た卵も売られています。台湾にも「自由化」の波が押し寄せているようです。正直、こちらで買えばよかったな。と思いました。

ガイドブックには、瑞芳までの乗車時間は40~50分と書いてあるのですが、ホームに入ってきた車両は長距離列車の趣きでした。乗り込んだ車両が指定席なのか自由席なのかがよく判らないので、ひとまず空いている席に座りました。発車の時刻になっても人が来ないので一安心。席がひとつも空いていないところを見ると、どうやら自由席なのでしょう。そのまま眠り込んでしまいました。このへんが台湾。外国なのに緊張感がないというか、日本にいるみたいです。

目が覚めたら、おばさんが脇に立っていて、済まなさそうな顔で、そこ、私の席なんですが。と言いたげです。窓の外を見ると、まだ松山駅。国内線の空港のある、台北から最初の停車駅です。この席は、やはり指定席だったのか。立ち上がると、おばさんは、隣が空いてるから座っていていいよ。と言いたげです。以心伝心。優しいおばさん。お言葉に甘えて座っていたら、その席の切符を持った女性がやってきました。残念。