久し振りに台湾旅行がしたい。未だ訪れたことのない台北周辺の街、侯孝賢監督の非情上司じゃなかった「悲情城市」の舞台、九份や、紅毛城や保安宮があってMRTで訪れることのできる淡水、台湾のザグラダ・ファミリアとも呼ばれている(らしい)祖師廟のある三峡などを訪問してみたい。夜は台北の夜市を巡ってローカルフードも食べたい。甦った「圓環」や「圓山大飯店」(ここは飲茶が美味しいらしいです)にも是非立ち寄ってみたい。と、ささやかな欲望は果てしなく膨らんでいくのでした。

ということで、年末年始に、「フライト」+「送迎」+「ホテル」がセットで、滞在時間はたっぷり、後は限りなくフリーという格安ツアーを探してみました。ところが調べていくと、希望どおりのものは意外に少ないのでした。

まず「フライト」ですが、成田発が午前便指定・確定というツアーが少ないのです。半分以上が、午後便または夜便です。午前にもいろいろあって9~10時出発となると、さらに選択の幅は狭くなります。しかし、いったい「3泊4日」という限られたスケジュールなのに、夜便に乗ってどうする? 着いたら寝るだけです。せいぜい夜市に出かけることができるくらい。それって「3泊3日」じゃない?

同じく台北発の帰国便ですが、午前便なんていうのがあって、これはもう朝起きて帰るだけなので論外ですが、午後便でも13時台の出発なら、朝は何もできません。ホテルの周りを散歩するくらいが関の山です。つまり午後出発の午後一番帰国というツアーは「3泊4日」と謳っていても、「3泊3日」どころか、限りなく「3泊2日」に近いのです。しかしこのようなツアーがたくさんあるのが実態なのです。

それからフライトの予定が申し込み時点で確定されていないツアーも沢山あります。申し込んでみないと予定が定まらないわけですから、「3泊4日」と思っていろいろイメージしていても、いざ蓋を開けると実質「3泊2日」だったりして、がっかりという可能性が大いにあるのです。

フライト確定という良心的なツアーもあるのですが、よく見ると、出国時間が早ければ帰国時間も早い、或いは、出国時間が遅いので帰国も遅いという具合に、あなただけいい目は見れないよ。といわんばかりに、実質「3泊3日」を黙認させていたりもします。

次に「送迎」。よくパンフレットを読まないと判らないのですが、送迎途上でお土産屋さんに立ち寄るものがあります。出発便でせっかく朝便に乗っても、空港からホテルまでに寄り道して何時間もかかってしまうと意味がないのです。まさに「時は金なり」です。

中には、ホテルまで送ってくれて、チェックインのお世話をしてくれて、ホテル周辺の案内(近くのコンビニがどこにあるかとか教えてくれるらしい)までしてくれるツアーがありますが、この間にも貴重な時間は刻一刻と過ぎていくのです。こういうサービスは現地のエージェントが行なうわけですから、ズバリ「只より高いものは無い」のです。サービスが至れり尽くせりになればなるほど、エージェントとの接触時間が長くなり、彼らが催行する高価な「オプショナルツアー」へのお誘いが延々と続くわけです。自由を愛するものにとっては、一段と煩わしくなるわけです。

最後に「ホテル」なのですが、ツアー料金の中で、宿泊料金がどのくらい占めるのかがはっきりしません。しかしフリー設定があるツアーには、たいがい延泊の費用が一泊当たりいくらと明示されています。ところがこれがまた高いのです。インターネット予約は勿論のこと、旅行代理店を通じて予約した方がずっと安いのです。

通常、ツアー料金の高低の設定は、日本側の事情で決められています。例えばゴールデンウィークやお盆休みは日本特有の休暇です。正月の休みも中華圏では旧正月が優先されるので、日本特有のものといえます。つまり、現地では宿泊料の上がる要素が何もない期間でも、日本国内の特殊事情に合わせて宿泊料が高く設定されているのです。当然、その差額はツアーを催行する旅行会社のポケットに落ちるわけです。