本日はMr.Children「Melody」(2014年リリース、シングル「足音 〜Be Strong」カップリング) です。

デビューから長らく、小林武史さんのプロデュースの元でバンド活動を続けてきたMr.Childrenでしたが、この2014年のシングル「足音 〜Be strong」からセルフプロデュースとなり小林さんのプロデュースから離れることとなり、曲制作もメンバーを中心に、+サポートミュージシャンという形式に変わっていくことになります。
但し、カップリング曲として収録された曲は小林さんが共同編曲・プロデュースとして制作されています。その中の一つがこの「Melody」でした。
この曲はコーセー「エスプリーク」のCMソングとして起用されました。
桜井和寿さんによる歌詞は多幸感を感じる、「メロディー」を聴いたことでありふれた日常に彩りを感じ、幸せを噛みしめるかのような曲となっています。
「訳もなくて なんだか妙に 心が弾む夜だ」
「通り過ぎる風に 鼻歌がついて出る」
仕事帰りの夜、何か良いことがあったのか、なんだか妙に心が躍るかのようにテンションが高めな僕。風を受けると気分が高揚すると共に、好きな歌を鼻歌で口づさんでいました。
「夢のように 映画のように いかないと知りながら」
「恋の予感にも似た 心踊るメロディー」
自分が妄想したり夢に描いたようなものや、映画のワンシーンに出てくるようなカッコいいものにはならないことは百も承知しています。でもそれに似たような感覚にさせてくれるのが、今口づさんでいる鼻歌のメロディーでした。
「きっとこんな風に すべてが素敵に響けば」
「僕らの明日は 透き通ってくのに」
このメロディーが、みんなに響けば、みんなの未来が明るいものになるんじゃないか、なんてそんな風に思っている僕。それくらい幸せを感じることが出来る曲なのでしょう。
「見飽きたこの街が クリスマスみたいに光る」
「そんな瞬間 今日も僕は探してる」
殺風景とした、いつも見慣れた僕住む街が、メロディーを聴いたことでイルミネーションに彩られたかのように明るく見えます。そんな瞬間がいつまでも続くように、今日も素敵なメロディーを探しています。
「苛立ちの毎日 行き詰まった暮らしを」
「洗うような煌めくハーモニー」
仕事が上手く行かなかったり、対人関係で悩んだり、世の中の人々は何かしら苦悩することが多いです。そんな時に音楽の力で全部洗い流すように、歌の力はかなり大きいもので、とても煌めいて僕の心に響き渡るのです。
ミディアム・アップのポップ・チューンとなっており、ストリングスやピアノを入れているのは小林さんらしい作風ですが、バラード系が多かった中でミディアム・テンポで作られているのが特色で、ストリングス・ブラスを入れて豪華な作りとなっている反面、小林武史プロデュースの集大成のような響きにも聴こえます。桜井さんは「ポップ一直線で作った曲」「自分の声の強さだったり、優しく歌えない部分が嫌だなと思っていた中で生まれた」と話しています。小林さんがピアノとグロッケンの演奏に参加しています。小林さんプロデュース末期では隠れがちだった田原健一さんのギターも、存在感を出しており、心地よい響きを提供しています。
ポップで煌びやかなメロディー。Mr.Childrenの新鮮ながら安心感のある曲で好きな曲です。