春の涙。サザンオールスターズ「彩 ~Aja~」 | よねともが気ままに思うブログ

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本日はサザンオールスターズ「彩 ~Aja~」(2004年リリース) です。




夏のイメージの強いサザンオールスターズですが、実は春夏秋冬、全ての季節に曲があります。夏は言わずもがなたくさんあります。秋は「NEVER FALL IN LOVE AGAIN」(アルバム『綺麗』収録) など、冬は「クリスマス・ラブ (涙のあとには白い雪が降る)」(1993年のシングル) などがあります。桑田佳祐さんは季節のなかでは一番、春が好きだそうですが、この曲が発表されるまでは意外にも春をイメージとした曲がサザンにはありませんでした。

4月にリリースされたこの曲は南国情緒を醸し出す、何処か淋しさを出した音楽を作ろうということになり、参考の為にベトナムの写真を写し出しながら桑田さんの自宅スタジオでレコーディングされました。春の別れを切り取ったラブソングとなっており、桑田さんらしい作風となっています。また歌詞については2004年3月に亡くなった桑田さんの父親に捧げるとも印されています。

ひとり季節はずれの海を見つめて 時の過ぎゆくままに募る想い出

恋人と作った想い出を一人春の海を見つめながら思いだしています。この時点で淋しさと切なさを感じます。

夢の中へ僕を連れてって 綺麗な花咲く場所(ところ)へ
黄昏も I'm alright. 路傍の影は Blue

別れた現実を受け入れることは出来ず、せめてもの夢の中へ連れてってくれと祈っています。

もう二度と逢えないと 知りながら涙

それでも現実を見ると、恋人とはもう逢えず、涙を流します。

君がやがて誰かと恋に落ちたら 世界中の誰より幸福(しあわせ)になってくれ
一番大事な女性(ひと)へ 「さよなら」をプレゼント
アモーレ 涙で滲む 星を指輪に変えて

この曲の歌詞で一番好きな部分です。恋人と離れ悲しい気持ちは誰にでもあります。それでもその悲しく切ない気持ちを押し殺して、誰かと恋に落ちたら幸せに、それも世界中の誰よりもなってくれと最後に望んでいます。だから最後に大事な女性に悲しくも吹っ切るために「さよなら」をしています。

エレクトリック・ギターは一切使われず、アコースティック・ギターとガット・ギターが使われており、スパニッシュ音楽の趣も感じられます。ギターの演奏は小倉博和さんに一任されており、桑田さんはそのプレイを高く評価しています。ドラムは松田弘さんによる打ち込みによるサンプリングとなっています。共同編曲とキーボードは、長年桑田さんのサポートを務めている片山敦夫さんで、春のサザン音楽に彩りを加えています。サビのカウンターメロディーは原由子さんによるアイディアです。ベースは桑田さんが弾いており、2000年代以降の作品では関口和之さんのベースとは異なったニュアンスを出すために、敢えて桑田さんが弾いている曲もあります。桑田さんのベースは歪んだ音が特徴的で、堅実な演奏を行う関口さんとは対照的なセンスを見せます。

春なのに涙

この歌詞が沁みるこの頃です。春のサザンもいいものです。



このMVには当時小学生の神木隆之介さんが出演しています。