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本能寺の変。



そんな大事件が起こるとも知らず

上杉景勝と直江兼続達は、
上杉を守るために、魚津城を見殺しとし
一路春日山へと退却したのです。


しかし、敵もあっぱれなもの。
上杉の動向を捉え、すでに越後から退却した直後でありました。


己のふがいなさに弱音を吐く兼続。

「精一杯やったのだ。これがわれらの限界だ」

上杉景勝は、冷静に状況を判断し、一旦春日山で動向を見守ることにしたのです。

久しぶりに直江屋敷へ帰った兼続。

そこに、妻となったお船が戻っていました。

疲れた夫のため、
花を飾り、食事の支度をする妻の優しさに、激戦で張り詰めた心が癒されます。

「ずっと側にいてほしかった・・・」

お船の涙に互いの気持ちを確かめ合う二人なのでした。


そのころ春日山には魚津へ光秀からの「馳走がある」という謎の書状が届きます
もしかしたら、光秀は謀反を?
不安を募らせる景勝と兼続・・・


果たして、
魚津城が、柴田勝家の総攻撃で陥落したその前日。
織田信長はすでにこの世にはいなかったのです。



天正10年6月2日。
明智光秀が、本能寺を急襲します。(が、その前後の説明は一切なし・・汗)

一報を聞きつけた信長は

「是非に及ばず」と答えたのみ。


初音から「逃げるように」と説得されても、

「天下の夢、…はかない瞬きであった」と、自ら弓をもって光秀の軍勢を迎えます

しかし、

織田重臣でもその才覚を信長に認められた光秀の、磐石の攻撃に耐えうることができず、

本能寺に火を放ち、信長公は、最期の時を迎えます


そのとき、


突然、毘沙門堂が現れ
上杉謙信が姿を現します・・・

「謙信入道か?一度会うてみたかった」

「天の利、地の利、人の利を制するものが天下人となる」

「義など入らぬ、それが悪というなら、わしは進んでその道を選ぶ」

「さみしい男よ・・」

冥土からの使者か、心の中の会話なのか・・・

本能寺が猛火に包まれ、戦国の革命児・織田信長の命も燃え尽きたのでした。
享年49歳、奇しくも 謙信公と同じ享年でありました。



本能寺の変の急報は、瞬く間に織田軍へと通報され
主君の死に、上杉を包囲していた柴田勝家達織田軍は、波が引くように越後から退却しました。

「われらはお館様がついている。天が味方してくれたのじゃ」

上杉家の滅亡の危機は、こうして回避されたのです。


しかし、本能寺で信長を討ち取った明智光秀は、わずか11日後
山崎で秀吉に破れ、小栗栖で落ち武者狩のため落命します。 (ほとんど説明なし・・汗)


やがて、信長の後継者争いで柴田勝家を滅ぼし(ほとんど説明なし・・汗)
瞬く間に、天下は羽柴秀吉の手中へと転がりはじめます。

「越後で春を待つだけではもうだめなのだ」

めまぐるしい状況の変化に戸惑いながらも、
兼続の、天下を相手にした駆け引きが試されることになるのでした。



と、まあ・・・


「天地人」が日本史上最も重要といえる大事件をどう描くのか・・・
不安と期待を胸に、ビデオを鑑賞しました。



長~い前ふりのあと、例によって多次元中継の画面が引いて
やっと、本能寺が映し出され・・・


吉川・信長公が、「是非に及ばず」と自ら弓を引き応戦します。

史実に従った内容で、吉川さんもかっこよくて、いい感じだと思った矢先・・・・


”SF時代劇”の世界が現れました・・・・(@@ ;


本能寺がなぜか毘沙門堂に変わり、
故・上杉謙信がそこに立っています (オヨヨ)


確かに、阿部・謙信公は、かっこいいです。
立ち姿も様になってました

でも、私には、冥土の番人「閻魔大王」にしか見えませんでした (汗


まあ、確かに信長公と謙信公が対面したら、どんな会話するか想像するだけでわくわくしますが、
大河ドラマで「SF」はまずいでしょ~?!

サブリミナル効果も狙ったそうだし。


去年の「篤姫」の江戸無血開城で、
堺雅人さんの家定の亡霊を登場させた、2番煎じでしょうか?

でもあの場面は、史実においても、天障院は、家定の位牌の前で涙したとあり、
設定に全く違和感はなかったけど

今回は、もちろん史実などんなく、唐突すぎで無理があったように思います


万が一、もし、謙信公の亡霊が現れたとしても、

神も仏も魂の不滅もあの世も信じていなかった、絶対合理主義者の信長公ですから、一言、
「・・・うせろ 」 。 
もしくは、二人で「ニヤっ」と笑って終わりとか。


今更亡霊と「義」の問答を始めるなんて、
SF時代劇としても、内容がチープすぎます。


信長公は、恐らく誰よりも「義」の本質を知っていたでしょう。長所も短所も。
謙信公も、そんなことはお見通しのはずです



演じるお二人(阿部さんと吉川さん)も苦笑していたように思えたのは私だけでしょうか・・・




本能寺のセットも貧弱だったし、

敦盛の舞 も なかったし。


吉川・信長公の、敦盛の舞、観たかったな・・・


最後、本能寺が CGで爆発したのも笑えましたね。
信貴山で爆死した松永弾正か! と突っ込みたくなりました。


鶴見辰吾さん演じる明智光秀も、
「信長が死んで喜ぶ武将は山ほどおろう!」
の一言で謀反が片付けられちゃって、あっけなく死んじゃうし。


家康の伊賀越えも 見事に無視されたし。




春日山城の直江屋敷での
兼続とお船さんの「いちゃいちゃシーン」をもっと削って、
本能寺の変や、魚津落城にもっと時間をかけて欲しかったです。


それだけの役者が揃っていたのですから。


お船さんの、前夫をすっかり忘れた、態度を見てると
不倫カップルの成就にしか見えない私でした (涙



大河ドラマ視聴経験はまだ浅い私ではありますが、今年の大河の「本能寺」は
感動とはまったく違う意味で、印象に残る「本能寺の変」になりそうです。


ちなみに、までで一番、カッコイイ!と思ったのは、
「利家とまつ」の反町・信長公の「本能寺の変」!


吉川晃司さんの信長公も、反町君に匹敵するほど、カッコ良かっただけに
なんだか、残念な、もったいないような、そんな気持ちとなりました。


ということで


今回も、やっぱり辛口ブログとなりました。
このままだと、5000字まるまる、辛口になりそうなので、ここらでやめときます。

天地人ファンの皆様、すみません・・・でもブログで嘘はつけません。


勝手に補足コーナーですが、
今回は、去年訪問した「本能寺」についての拙文を参照ください。


といいますのも、
吉川さんがスタジオパークで「信長の孤独を演じたかった」とおっしゃっていて
本能寺へ参拝して、私もまったく同じことを感じたので、とても嬉しかったからです。




TOP写真は 吉川信長公(NHK HPより拝借しました)
本当に、本当にかっこよかったので、違うドラマで是非 再演して欲しいです!

PS
毎年、6月初旬に、「本能寺の変」もしくは「信長公」に関する記事を書くことにしています
今回は、何のテーマにしようか思案中です。 ^^;