サンドアーティスト「クセニア・シモノヴァ」作品のストーリーを理解しよう | スマホアプリ開発記

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ウクライナ出身の砂の芸術家「クセニア・シモノヴァ」。ウクライナのテレビ番組に出演したことをきっかけに、全世界で人気に。その番組のYouTubeの再生回数は1500万回を超えています。日本でもここ数カ月の間にいくつかのテレビ番組で取り上げられ、人気が上昇しています。

Kseniya Simonova - Sand Animation (Україна має талант / Ukraine's Got Talent)

サンドアートを始めたのが2008年、テレビ出演が2009年とのことですが、芸歴1年とは思えないほどの完成されたアートは見ているだけで引き込まれます。しかし、そのストーリの時代背景を理解するとより感動はより深まると思います。

ストーリーについて解説している日本語記事が見当たらなかったので、いくつかの英語記事を参考にその背景をまとめてみました。

■ 第二次世界大戦における深い悲しみと愛の物語


1941年6月22日、大祖国戦争前夜から物語は始まります。第二次世界大戦は、ウクライナ人にとって歴史上最も悲惨な戦争です。この戦争だけで約700万~800万人のウクライナ人が亡くなったと言われています。その数は当時のウクライナの人口の実に2割に及びました。

ベンチに座る二人の男女。
中村智武のCTO記
ここで流れる音楽は、シルクドソレイユの Jeux D'eauです。切ない音楽の調べが当時蔓延していた不安を象徴しているようです。


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ナチス・ドイツがソ連に侵攻。男は彼女を残し出兵します。
中村智武のCTO記


二人の間に授かった子供の傍で、ただただ戦争に赴く彼のことを想います。
中村智武のCTO記


そして、いよいよ戦火は街中まで。
中村智武のCTO記



このバックに流れるのは Apocalypticaというフィンランドのチェロ3人+ドラムという編成のメタルバンドのHarmageddonという曲です。このバンド、世界的に人気がありとてもかっこいいので、要チェックです。


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そして、彼のことを待ち続けますが、とうとう彼の死を伝える知らせが届いてしまいます。その言葉にすることができない悲壮感を見事なまでに表現しています。
中村智武のCTO記

墓石のシーン。おそらく彼が眠っているのでしょう。ここに流れるのはロシアの曲で、第二次世界大戦における兵士のことを歌ったものらしいです。その歌詞と相まって、ウクライナの観客もみな悲しみに包まれています。
中村智武のCTO記

この後の展開についての解釈はいくつかあるようです。というわけで、最後は是非ご自分でストーリーの意味を考えてみてください。
中村智武のCTO記

なお、クライマックスに使われている曲は、メタリカのNothing Else MatterのApocalypticaによるチェロアレンジです。Apocalypticaとか、Metallicaとか使うあたり、個人的に非常に好感が持てます。

というわけで、最後にこれを張っておきます。メタリカとオーケストラによるNothing Else Matterです。このときの演奏が納められたS&MというCD/DVDは、メタル&オーケストラという構成での史上最高のパフォーマンスではないかと思っています。私はこのDVDを何十回も見ました。超オススメです。


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