販促はしばらく休憩だ。

 

たまたま、知り合い筋から

“目の下の脱脂術をやったらしいが

上手く行ってないので見てやって

欲しい。” と言われてとりあえず

お話だけ聞く事に。

だいたい、うまく行ってない症例に関して、

余計な事言ったり手を出すのはやっぱり

よろしくない。自分が責任持ってケツをふけないなら

静観するのが無難だ。

他院失敗例で良かれと思って手を出して、

その患者の思う通りにならないと手を出した

最後の医者が

責任を取らなきゃならない判例があったらしい。

どんな裁判だった確かめてないけど、

形成外科医でもないワタクシはただひたすら

傾聴するしかない。

脱脂と聞いていたんだが、話は裏ハムラと言われる

出ている眼窩脂肪を頬側に押し下げて、

固定する手術とわかった。

その移動した脂肪がボコボコして

キレイになってない、なんとかならないか、

センセのトコにあるアキュスカルプと

言うレーザーは脂肪を溶かすレーザーと聞いた、

それでキレイにできないか。

 …ショボーンショボーンショボーン

難しいねぇ.お役に立てない。

しかし、脂肪と言う組織、やはり一筋縄では

いかないなあ、血流が悪いので予想以上に

くっつかなかったり、それを踏まえて

たくさん目に入れれは、くっつき過ぎたり。

多分、この症例では、中で脂肪は壊死をおこしている。

生きてる部分と死んで瘢痕化している部分が

凸凹としたテクスチャーになってるんだろう。

PRPと言う濃厚血小板液で目の下を治療するのが

流行った際も膨れすぎる症例が出て、

ウチではなかったけど、他院例で、

やはり対処に困った。やはり、アキュスカルプを

やってくれと遠い所から来られた。

それ以来、結果が予想つかない、やりすぎたら

リカバー効かない注入系はなるべく採用しない

事にしている。ヒアルロン酸なら溶かして

戻す事ができる。一番安全だ。

エランセだけは例外でコレを額に入れるのは

ほんとに評判が良い。

 

失敗例と言うのはPubMed などの

論文には出てこない事が多い。

医療裁判メインの

弁護士にほじくり出されても困るからか。

 

外科系の失敗は、肝胆相照らす仲の

外科医達の間で

当直の夜のヒマな時、

緊急終わり手術記録を書いている間、

小さな仲間内での研究会の席で、

口伝いに

“実はあの時…やったらアカンわ、"なんて感じで

伝わるもので、コイツには何も教える義理がないと

判断されたら本人が痛い目に会おうが

上達なく迷宮を彷徨おうが

平成令和は知らん顔である。

昭和は何やかかやと面倒を見たが、

今や場合やモノの言い様でパワハラ扱いに

若い医者はとる。

だからもう知らん顔を決め込む。

だって指導料なんてもらってない。

外科医の質はどんどん落ちる。

 

“ 一匹オオカミの名外科医"

なんて基本はいないと思う。

 

今はチーム医療の世界だ。

麻酔医に気を使いコメディカルの

力量に配慮して手術を進める、

天才肌ではなく、無難なラインを

落とし込める組織人、

コレが今風の外科医ではないか。

 

他人の失敗から学ぶ機会がない状態で、

大成出来る人間はいないと思う。

それは歴史から他の人の人生から

学ぶに等しい心の動きだろう…

 

娘からカーネーション一輪もらう。

この花、台所が似合うような。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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