知らない画家が多くてこまる。

で、もっと早くに観て、皆さまに
お知らせして、展覧会に行ってもらうくらいに
ならないとダメですねぇ。
 
美術好き、とかいってもこんなポピュラーな
人をワタクシ知りまへんで、
不勉強を恥じてオリマス。
 
藤田嗣治
戦前フランスを中心に活躍した画家。
カメレオンのように作風が変わるかわる。 
ホレホレ〜
 
ワタクシ好み。
わかりやすいんや。 
芸術は人が作るもんだから、
その心理状態で明らかに作風が変わる人がいる。誰かに影響されて、それを臆面もなくさらけ出す
自分に正直なんやし、それだけ劇的な人生を
送ってきたんだろう、その心理、状況を推測して、
個人年表と周囲の証言、本人の独白と
絵とを照らし合わせるのは
極上のパズルを解くような世界だ。
 
絵を売るだけの商売人なら売れ筋の、周りが好もしいと思われるを淡々と出していくだろ、
あのマリ〜ンな絵を描くラッセンなんかそのクチだ。
ずっと一本調子、オモロもなんともないさ。
この藤田はオノレの絵を舞台にして
自分自身が演ずる画家なのだ。
ある時はモデルをとっかえひっかえする
ナンパなオカッパ頭チョビ髭の小男、
しかも東洋の神秘を
絵筆の先にぶら下げる、
 
フランス画壇でサバイバル出来る戦略を
意識的に彼等西欧人にない日本画技法で攻めている。あざといと言われても、
勝てば官軍、感覚が軍人チックなんだ。
父は軍医で
親しかった軍人達の
求めに応じて 戦争画を描く。
自らも丸坊主の国民服姿になり
絵筆の代わりに出征兵士のための
募金箱を持ち
"愛国者"になるのだ 
 
この2枚の絵を同じ人間が産み落としたなんて
想像できるだろうか。
私は
白い肌の女とキジ猫と赤いバラを愛する
小男の中に
したたかな戦闘力と生き別れた母を追うような
淋しさを感じた。その母とは祖国日本である。
 
移動するたびに行った先で戦争が起きる、
また、チビの日本人がパリはモンマルトル、
錚々たる画家達を相手に競わなくてはならない。
だが、意外とモディリアニと仲良くなったり、
彼の才能は意外とすんなりフランス画壇に
受け入れられるのだ。
 
そして成功し西欧の上流夫人達が
「 浮世絵のような肖像画をFoujitaに描いて
     欲しい…」と大金はたく所までなる、
 
日本人として誇らしい姿やないか、
何故、当時の日本画壇で黙殺されたのか。
 
まぁ、嫉妬やろうなぁ、
 
が、彼自身は母なる日本に誠を尽くしているのだ、
日本に対する帰属意識は
離れた異国では面相筆の先に程よく、
いざ故国に戻れば全面に過剰に発揮される、
それがあの戦争画なのだ。
 
孤独な戦いを常に強いられている…
 
 
ワタクシ、この競争の激しいウソつきも多い、
美容業界で 常に
「 どうやったら生き残れるんや」
と自問自答する。
もっと診断の能力や技術をあげる、
自分でなくてはできない、
オンリーワンをつくる。
 
今の所それしか考えていない。
 少なくとも、自分のクリニックでは。
 
医療のカミさんには誠実でありたい、
美容の世界では、コレは結構寂しいモンであります。
 
ワタクシ、
医療の神さんの衣の端っこに座らせて頂きながら
芸術の神さんや酒の神さんの顔色、伺っている。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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