横綱・稀勢の里が1月16日「土俵人生に悔いなし」という言葉を残して引退した。

 これからは年寄「荒磯」として後進の指導にあたるという。

 立居振舞に「華」のある力士だった。

 土俵下に座るときも座布団にすぐ腰を下ろさず、いったん横向きに体を下ろし、それから座る姿がなんとも「粋」で、土俵に上がるまでピンと背筋を伸ばしている姿も「凜」としていた。

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 琴奨菊と大関を争った時代も懐かしいが、なんといっても印象に残っているのは、2010年の九州場所で白鵬の連勝記録を「63」で止めた大一番である。

 偏見のそしりを受けるかもしれないが、日本人力士の意地を見せた一番だった。

 これからは「懸命 愚直」だった土俵人生を生かし、相撲界で活躍されることを願っている。