ルームシェア素顔のカレ for GREE
和人がカゼをひいた日
~キスは恋の特効薬♥~
【開催期間】1/8~1/15 12:00
※ヒロインの名前は脳内変換させてご覧ください
清田創一
前編 カニの準備
(創一、キッチンにいるよね)
創一の手伝いをしようとキッチンに向かうと、何かを割るような音が聞こえてきた。
そっと近づき、創一の斜め後ろに立って手元を覗いてみると…。
「え、素手で…?」
創一はカニの足を手でパキパキと音を立てながら折っている。
創一「お、手伝いに来たのか?」
私の声に気づいたらしい創一が、くるりと振り返る。
「そうだよ。何か手伝う事あるかなって思って」
創一「そりゃ助かる。ここにあるカニの足にハサミで切れ込み入れてくれねぇか?」
「うん、分かった」
私は手を洗い、早速カニの足をとる。
「つめたっ」
予想以上の冷たさに、思わず手を離してしまった。
創一「当たり前だろ、まだ凍ってんだから」
創一は呆れた顔で私を見た。
「だ、だって…創一が素手で掴んでるから」
創一「俺とお前の手を一緒にすんな。キッチン用の手袋あんだろ。それ使えよ」
「う、うん」
私は棚の中を探す。
その間もパキパキと豪快な音は聞こえていて、冷たさなんて気にならない様子の創一が、次々にカニの足を外していた。
(す、すごい…凍ってるのに…。 …って!感心してないで早く手伝わなきゃ!)
私は手袋を探し、創一の隣に立ってカニの足にハサミを入れるのだった。
* *
創一「よし、カニはこんなもんだろ」
大皿に綺麗に盛り付けられたカニを見て、創一が満足そうに頷く。
創一「次は…団子だな」
「団子?」
創一「鍋にはつみれ団子だろ」
そう言いながら、創一が冷蔵庫から材料を取り出す。
慣れた手つきで材料をこね合わせる創一の手伝いをする。
(なんか…手伝いなんか必要なさそうだな)
次々に団子を丸める創一のスピードに私はついていけない。
「…手慣れてるね」
創一「ああ、昔からよく作ってたからな」
「創一はさ、いつから鍋奉行なの?」
創一「んー、分かんねぇな。子どもの時からこんな感じだった気がする」
その言葉で、小さな創一が張り切って鍋を準備する姿を想像してしまい、笑いそうになる。
創一「…父親ゆずりなのかもしんねぇな。親父もうるさかったから」
「そうなんだ」
創一「まさか家出て大人になってまで、大人数でこんなに毎年鍋囲むなんて思わなかったけどな」
そう言いつつも楽しそうな創一の表情に、私も嬉しく思いながら野菜を切る。
後編 いい奥さん
その間に創一は鍋の出汁を作っていたようで、しばらくすると名前を呼ばれた。
創一「いい感じに仕上がったな。お前も味見するか?」
小皿に出汁を取って手渡してくれた。
創一「熱いから気をつけろよ」
「うん」
そう答えて、出汁に口をつける。
和風でホッとするような薄味の出汁が美味しい。
「美味しい! 創一、ほんと鍋作りに関してはいい奥さんになれそう…」
創一「いい奥さんってなんだよ。和人さんじゃねぇんだから。いい奥さんになんなきゃいけねぇのはお前の方だろ」
「あ、うん。創一に褒めてもらえるよう料理も頑張ります」
思わず姿勢を正して言うと、創一が何故か照れていた。
創一「おう…ま、まぁ誰の奥さんとは言ってねぇけど///」
「あ…」
(当たり前に言っちゃってた…!)
創一につられるように、私も照れてしまうのだった。
* *
創一「後はちょっと煮込めば完成だな」
「うん、美味しそう」
満足のいく出来上がりに2人で笑い合う。
創一「そうだ、れんげ出しといてくれ」
「分かった」
棚の中を探すものの、見つからない。
「創一、れんげ無いよ」
創一「あ、そういえば上の方にしまったっつってたな…」
創一が指差した棚を開けたけれど、れんげが入っている箱を取るには少し手が届かない。
「踏み台持って来るね」
私が言うと、創一が後ろからひょいっとれんげの入った箱を取ってくれた。
「あ、ありがと」
(やってもらうことばっかりで、全然手伝えなかったな…)
他の食器の準備をしながら小さく息を吐く。
創一「よし、こんなもんか。手伝ってくれてサンキューな」
創一が私を見て微笑んだ。
「私、あんまり役に立たなかったけど…」
苦笑しながら答えると、創一は私の頭をポンポンと叩く。
創一「いや、充分だ。お前は俺の隣にいれば、それでいいんだよ」
「…」
(な、なんか照れる…)
そんな私を見て創一も少し顔が赤くなる。
創一「ほら、運ぶぞ///」
赤くなった顔を誤魔化すように、創一が忙しなくキッチン内を動きまわり始めた。
「うん」
照れてしまったものの、私も創一の言葉が嬉しくて、なんだかふんわりした気持ちになる。
その後も私たちは、キッチンとダイニングを往復しながら鍋の準備を続けるのだった。
~ Fin. ~
栗巻文太
前編 お鍋のお使い
買い物に行くことになった文太と私は、キッチンで清田さんに必要なものを聞いていた。
清田「ネギが足りねぇな。あ、あと和人さんが好きなちくわぶもいるか?」
清田さんが冷蔵庫を見ながらぶつぶつと呟いている最中…。
文太「智子、外まだ雪降ってる?」
清田「おい、文太ちゃんと話聞け!」
文太「聞いてる」
清田「じゃあ、何買ってくるか言ってみろ」
文太「ちくわぶ」
清田「最後しか覚えてねぇじゃねぇか!」
(あぁ! また言い合いが始まったら長くなっちゃう…)
「わ、私がちゃんと覚えたから大丈夫です」
清田「あ? そうか…ならいいけどよ」
文太「キヨ、心配しすぎ」
清田「誰のせいだ!」
「まぁまぁ、早く行かないと鍋の準備できないよ」
なんとか二人を引き離し、出かけるように促す。
清田「余計なもの買ってくんじゃねぇぞ」
私たちの背中に向けて、釘をさすように清田さんが言うのだった。
「結構降ったんだね」
小鳥邸から外に出ると、周りの家の屋根は真っ白になっていた。
道路は車や人通りがあったせいか、歩けるくらいには溶けている。
文太「寒い」
文太は首をすくませながら私の手を握った。
「そうだね。早く買い物行って戻って来よう!」
(ふふ、文太可愛い)
私も文太の手を握り返しながらそう答えるのだった。
2人でカートを押しながら、清田さんに頼まれたものをカゴに入れて歩く。
文太「あ、あった」
文太が嬉しそうに手を棚に伸ばした。
(え、お菓子?)
そして新発売のお菓子を次々にカゴに入れ始める。
「ぶ、文太待って。今日は鍋の具材買わないと」
文太「うん。鍋の具材も買う」
分かっている、と言うように文太は頷く。
「2人じゃこんなに持ちきれないから、今日は鍋に必要なものだけ買おう」
文太「そっか…」
文太はしゅんとしながら、お菓子を棚に戻す。
(な、なんか悪いような気がしてきた…)
最後の一個を手にした時、私は言う。
「待って、文太。これ1つなら大丈夫だから、これだけ買おっか」
そう言った途端、文太の表情が輝いた。
文太「うん、智子。後で一緒に食べよう」
「いいの? あ、でも鍋があるから食べられるかな」
文太「今日食べられなかったら、明日一緒に食べよう」
「ふふ、うん。ありがとう」
文太の人懐っこい笑みに、私も笑顔になる。
「じゃ、鍋の具材探そうか」
そう言ってカートを押しながら店内を移動する。
後編 二人だけの雪道
「えっと、後は…」
文太「ちくわぶ」
「あ、そうだったね」
文太「これでいい?」
「うん。じゃ、次はみんなの飲み物だね」
私たちはお酒コーナーへと足を向けた。
必要なものをカゴに入れ、レジに向かおうとした時。
「あ、グレープフルーツサワー忘れてた。取って来るからちょっと待ってて」
みんなの飲み物を買うだけで自分のものを入れるのを忘れていたことに気付いた私は、文太に声を掛ける。
文太「智子」
身体の向きを変えたとき、文太に腕を取られる。
「どうしたの?」
文太「大丈夫」
何が大丈夫なのか尋ねようろすると、文太がカゴの底から私が取りに行こうとしていたものを持ち上げた。
「え、もしかして文太入れてくれてたの?」
(全然気づかなかった…)
文太「うん。だってこのシュワシュワのやつ、智子好きでしょ?」
(何も言わなくても入れといてくれたんだ…)
私が好きなものを分かってくれていることが嬉しい。
「うん、ありがとう」
文太「どういたしまして」
私たちはレジへと向かった。
2人で買い物袋を持って、空いてる方の手を繋ぎながら雪道を歩く。
「わっ」
(転んじゃう!)
溶けた雪に足を取られ、思わず身体を固くした時、文太が抱き留めるようにして支えてくれた。
文太「大丈夫?」
「う、うん。ありがとう。ビックリした…」
足をすべらせたことと、文太に抱き留められたことで心臓の音が早くなっている。
文太「すべらないように、ゆっくり歩いて帰ろう」
「そ、そうだね」
優しく微笑む文太にドキドキがばれないように、体勢を立て直し、文太から離れる。
文太「智子、ここに掴まって」
文太がポケットに手をつっこんで言う。
「え?」
文太「俺の腕」
密着してしまうことに戸惑いながらも、文太の腕に自分の腕を絡める。
「こ、こう?」
文太「うん。こっちの方がすべらないし、俺も智子も温かいでしょ?」
文太の微笑みが近くてまた私の心臓が騒ぎ出す。
(う…またドキドキしてきた)
慌てて話題を変える。
「早く、和人さん良くなるといいね」
文太「うん」
そんな話をしながら、私たちは小鳥邸へとゆっくり帰るのだった。
~ Fin. ~
菊原千尋
前編 和人さんの原稿
和人さんに替わって、お使い役となった千尋さん。
出版社に届ける原稿を手に、車のキーを持って靴を履く。
(一緒に行きたかったな…)
玄関で千尋さんを見送りながら、そう思っていると――。
千尋「…行くよ」
当然のように言われる。
「え、私も…?」
まさかそう言われるとは思わなかったので、キョトンとする。
千尋「行かないならいいけど」
「い、行きます…!」
(やった…!)
千尋「じゃあ、すぐに準備してくるように」
「はい…!」
私は満面の笑みで、急いで部屋へ戻り準備をしに行く。
「お待たせしました!」
千尋「あぁ…」
千尋さんは待っていてくれて、私が来たのを確認すると車庫へと向かう。
小鳥邸を出ると、車は幹線道路へ向かった。
「場所、わかるんですか?」
千尋「あぁ、だいたいはな」
「ナビ、セットしますか?」
千尋「いや…大丈夫だろう」
千尋さんはそう言うと、迷うことなく道を進んでいく。
(都内の道路って複雑なのに…頭に地図が入ってるんだな)
いつもの助手席に座りながら、思わず千尋さんの方を見てしまう。
片手はハンドルに置き、もう片方の手はギアに置かれている。
その余裕の雰囲気。
(いつ見ても、千尋さんが運転する姿ってカッコイイな…)
千尋「なに?」
「な、なんでもないです…!」
(見惚れてたなんて…恥ずかしくて言えないし)
千尋「ふぅん…」
なぜか千尋さんは意味深にそう呟く。
そして車は迷わずに出版社に着き、和人さんの原稿を届けに千尋さんは車から降りた。
* *
出版社からの帰り道――。
小鳥邸へ帰る途中で、千尋さんは不意にいつもと違う道を曲がる。
「どこへ行くんですか?」
千尋「ちょっと寄りたいところがあってね」
少し経つと、有名なチェーン店の果物屋さんの前に着く。
千尋「風邪を引いたときは、果物がいいと思ってね…」
(そっか。さすが、千尋さん、よく気がつくな…)
千尋「果物なら余ってもあいつらが食べるだろ」
そう言ってお店の人に包んでもらっている。
と、そのとき、ガラスケースの中の果物のケーキに目が留まった。
(美味しそう…)
千尋「食べたいの?」
「えっ」
千尋「すみません、これも包んでください」
(あっ…)
千尋さんはすぐに、そう言って店員に頼んだ。
後編 風邪にはフルーツ
再び、車は走り始める。
千尋「…食べないの?」
千尋さんは私の膝の上の小さな箱を見る。
「え、でも、車ですし…」
千尋「帰ってから食べると、文太に食べられるぞ」
(あ…確かにそうかも。せっかく千尋さんが買ってくれたんだもんね)
小さなカップに入れられた、そのケーキを備え付けのスプーンですくう。
「美味しいです…!」
幸せな気持ちでケーキを食べると、千尋さんがフッと笑う。
千尋「…キミは、本当に嬉しそうに食べるな」
(わ、見られてた)
「だ、だって本当に美味しいんですよ。千尋さんも食べますか?」
千尋「そうだな…じゃあ、もらおうかな」
そのとき、ちょうど車が赤信号で停まる。
「はい、どうぞ」
私は箱を差し出し、スプーンを千尋さんに渡そうとする。
千尋「運転中なんだけど…」
「あっ、そうですよね」
(え、ってことは、もしや…)
チラリと千尋さんを見る。
(食べさせて…ってことだよね)
私は赤くなりながらも、ケーキをすくって千尋さんの口へ持っていく。
「はい、あ~ん…」
(は、恥ずかしいな)
千尋さんは私の手からケーキを食べる。
するとその顔がほころび――。
千尋「美味いな…」
「ですよね!」
私は思わずパッと笑顔になる。
と、突然――。
千尋「動かないで」
「…え?」
その言葉に戸惑っていると、なぜか千尋さんがこちらへスッと顔を寄せて…。
(…キ、キスされる!?)
思わず私は目を閉じた。
けれど――。
(え…?)
口の端にちょんと、指が触れ、また離れていく。
思わず目を開けると、千尋さんの指に生クリームがついている。
(あっ…。 勘違いしちゃった…)
そう思い赤くなっていると、
千尋「なんだと思ったの?」
意地悪に微笑まれる。
(う…)
答えに窮していると、信号が青に変わる。
千尋「答えは家に帰ってからだな」
(えっ)
不敵に笑みを浮かべる千尋さん。
(それって…どういう意味だろう)
ドキドキが止まらない私を乗せて、車は小鳥邸へと向かうのだった――。
~ Fin. ~
それぞれの感想ですが、どれも程々に良かった、としか(・∀・)ゞ
激萌えしないけど悪くもない、特典ストーリーらしいお話でしたね~
ある意味安定のルムカレクオリティというか(・∀・)b
それからみるきーさんに触発されて作ってみたんですけど、どうですか?(・∀・)
合いそうな白衣の素材がこれしかなかった~(笑)







