ルームシェア素顔のカレ for GREE
期間限定イベント
ふたりの恋愛記念日
~365日目の約束~
開催期間【2/21-3/6 16:00】
清田創一
~ここまでのあらすじ~ (自分用の覚え書なので適当です)
創一は、祖父が設計したという老舗旅館『瑠璃』の改装のコンペに参加することに。
祖父の建築をいつか超えたいと思っている創一はコンペに向けて一人で頑張っている。
その姿を見ていたら1周年記念のお祝いをしたいと言い出せなくなった。
1回目のプレゼンでは創一含め全員の案は不採用となる。
建築としては素晴らしいけど心に響かない作品、と言われ落ち込む創一を励ます主人公。
そして主人公と2人で案を練り直すことに。
『瑠璃』は祖父が祖母との結婚記念日に建てたものだと知る。
祖父の想いも残そうと、創一と2人で考えた新しい『瑠璃』のコンセプトは【永遠】。
2回目のプレゼンで店主の水野さんの心を捉え見事勝利した。
コンペ勝利のお祝いをみんながしてくれてホッと一安心。
と、創一から明日の9時に小鳥邸の前に集合、とだけ言われ…。 一体…?
※主人公の名前は脳内変換させてご覧ください
Happy End 縁側での約束
episode1
翌朝の9時。
私は約束の通り、小鳥遊邸の前にいた。
と、目の前に車が停まる。
車から降りてきたのは創一だった。
「おう」
「おはよう…って車?」
車で出かけるとは思っていなかったので、びっくりする。
「ああ」
「車で…どこに行くの?」
「とりあえず、乗れよ」
そう言いながら、創一が助手席のドアを開ける。
「う、うん。ありがと」
乗り込むと、創一はさっそくアクセルを踏んだ。
行き先は何も言わない。
「ね、どこ行くの?」
「うん? うん」
創一が言葉を濁す。
「遊園地とか? それとも」
「ま、いいから、任せろって」
「うん…」
(ほんと、どこ行くんだろ…?)
車窓の風景にはだんだんと緑が増えていく。
お天気もよく、ドライブ日和だ。
(ま、いっか。気持ちいいし)
私は運転する創一の横顔をちらりと盗み見た。
「何だよ?」
「運転してるの、久しぶりに見た」
「そうか?」
「うん。なんかいつもよりかっこよく見えるかも」
「は///? 何言ってんだよ///」
途端に創一の顔が赤くなる。
「あ、照れてる」
「照れてねーよ///」
「顔が赤いよ?」
「赤くねーし///。 っていうか、黙ってろ///。 運転の邪魔///」
創一が左手で私の髪をクシュクシュと軽く乱す。
「わ、髪の毛、くしゃくしゃになっちゃうじゃん」
「さっきより良くなったんじゃね?」
「いや、絶対くしゃくしゃだよね」
「ぷっ…」
「ほら、吹き出してるじゃん」
なんだかんだとじゃれ合ってるうちに、車はどんどん進んでいく。
しばらくして車は山に囲まれた旅館の前に到着した。
「着いたぞ」
「え…ここって」
「ああ。改装前にお前と過ごしてみたいって思ってたんだ」
車から降りた私達の前には、あの旅館 『瑠璃』 が建っていた。
episode2
旅館に着くと、奥にある離れの部屋に案内された。
12畳ほどの和室。
その床の間には季節の花、桃が飾られている。
「やっぱり趣あるね。何か、ホッとする感じ」
「ああ。やっぱりたくさんの人に愛されてるだけのことはあるよな」
「創一の造る 『瑠璃』 もきっと皆に愛されるよ。おじいさんが造った 『瑠璃』 みたいに」
「…」
「? ん?」
「…いや」
案内された部屋には和室に続いて縁側があり、緑の多い中庭に面している。
「縁側もあるんだ」
「座ってみるか?」
縁側を創一が指指差す。
「うん」
創一の言葉に私は頷いた。
創一と並んで縁側に座る。
座ってみると、そこは中庭がよく、見えるようになっている設計なのだと実感する。
(さすが創一のおじいさんだ…こういう細かいところまで完璧だ)
「実はさ」
「うん?」
「子供の頃にじいちゃんがここに連れて来てくれたんだ」
「創一が子供の頃に?」
「ああ」
「そうだったんだ」
「じいちゃん、この縁側が好きでさ。いい眺めだなぁって自分で設計したのに、そればっかり言うんだ」
「へえ。でも…確かにいい眺めだよね。緑がすごく近く感じられるっていうか」
「ああ。俺もそう思う」
創一と顔を見合わせて笑う。
「想い出の場所だったんだね、『瑠璃』 は。創一とおじいさんの」
「そうだな…」
そう言うと創一は立ち上がって、部屋に戻った。
(あれ? どうしたんだろ?)
そう思っていると、すぐに創一は縁側に戻ってくる。
「…智子」
私の名前を呼んだ創一が小さな花束と綺麗に包まれた箱を差し出した。
「え…これを私に?」
「お前の他に誰がいるんだよ?」
「それは…そうだけど」
(いつの間に用意してたんだろ…全然気付かなかった)
創一がくれた花束はとてもい香りがした。
「いい匂い」
「…」
「この包みも開けていい?」
「ああ」
私はゆっくりと箱を開けた。
(わぁ…!)
箱の中に入っていたのは綺麗な青い色をした石のネックレスだった。
「…綺麗」
思わず息がもれる。
深く青い色はまるで夜空のような美しさだ。
「…気に入ったか?」
「うん! ありがとう、創一」
「よかった」
安心したように創一が微笑む。
episode3
「でも…どうしてこんなプレゼント用意してくれてたの?」
「…俺最初、この旅館の改装のコンペの時、すげー焦ってた。じいちゃんを越えることしか頭になくて」
「…うん」
徹夜でデスクに向かっていた創一を思い出す。
「じいちゃんがどんな想いでここを建築したのか、なんて考えもしなかった」
「…」
私は何も言えなくなって創一を見た。
創一は小さく笑うと、優しい瞳で私を見つめた。
「でも…お前のお陰で気付けた。じいちゃんの想い。じいちゃんがどんな気持ちでここを建てたのかって」
「もしかして…そのお礼?このプレゼント」
「それもある」
「それも?」
「ああ。これは付き合って1年の感謝の気持ちもこもってっから///」
創一が照れ臭そうに言った。
頬をほのかに赤く染め、視線を逸らす。
(あ、照れてる)
「創一、1周年のこと、覚えててくれたんだ」
「…当たり前だろ」
「…ありがと」
ネックレスをつけようと、手を首の後ろに回す。
創一が私のその手をそっと掴んだ。
「付けてやるよ」
「あ、うん」
創一が私の首に手を回し、ネックレスをつけてくれた。
「どう? 似合ってるかな?」
「まあ…似合ってるんじゃねーの?///」
赤い顔の創一がぼそりと呟く。
「そっか、よかった」
つい笑顔がもれる私を創一がじっと見つめる。
「ん? 何?」
「…いや、別に」
「…もしかして可愛くて見惚れていた、とか?」
「は? 何言ってんの///」
そう言いながらも、創一の顔が赤い。
(え、冗談だったのに!)
照れる創一に、私まで恥ずかしくなってくる。
(…でも創一可愛いって思ってくれてるんだ)
「何、笑ってるんだよ?///」
「別に。笑ってない」
「笑ってた」
「笑ってない」
縁側にはのんびりとした時間が流れていた。
(こういう時間も好きだな)
episode4
中庭の緑をぼんやりと見つめる。
その時、ふと膝の上が重くなった。
(え…?)
見ると、私の膝の上に創一の頭がのっていた。
(こ、これって…膝枕…)
「…創一?」
「…黙ってろ///」
ぶっきらぼうに創一が呟く。
(自分から膝枕したくせに、私より照れてるんだもんな)
そんな創一が可笑しくて、愛おしい。
私はそっと創一の髪に触れた。
「…何だよ」
「ん? 何でもないよ」
「…」
「お疲れさま」
「…」
「今回のコンペに向けてすごく頑張ってたもんね。 今日はゆっくり休んで」
「…何か」
「ん?」
「今のお前、母親みたいに見えた」
「えー、何それ。褒め言葉?」
「さあな」
小さく笑った創一が目を閉じる。
私はその柔らかな髪をそっと撫でた。
ふと創一が私を見上げた。
「なあ」
「ん?」
「来年も…再来年も…記念日はここで祝おうな。 2人で造った、この旅館で」
(来年も再来年も…)
「創一、それって…」
「何だよ、二度は言わねーよ///」
顔を赤くしながら、口を真一文字に結ぶ創一が面白くて、つい何度も聞いてしまう。
「あー、うるせえな…!///」
パッと身を起こした創一が立ち上がるとギュッと私を抱き締めた。
(え…)
そのまま、私の唇に自分の唇を押し当てた。
(キスだ…)
不意のキスに私の顔まで赤くなる。
「こういうことだよ」
「え…あ、うん」
「…お前が照れるんじゃねーよ」
「ごめん。でも…だって」
「…約束だからな」
「え…?」
「来年も再来年もってやつ」
「あ、うん…!」
慌てて何度も頷く私の頬を、創一は軽くつねった。
episode5
翌朝。
チェックアウトをすませた創一が、荷物を車へと運んでくれていた。
(その間に…私は水野さんに挨拶しておこうかな)
ちょうどその時、水野さんが通りかかった。
「水野さん…!」
水野「あ…鈴木さん。 そうか、先日、ご宿泊して頂いていたんですね」
「はい。今、チェックアウトを済ませたところで」
水野「どうでしたか? 『瑠璃』 は?」
「とても素敵でした。 改装前に来ることができてよかったです」
水野「改装したらまたいらしてください」
「はい…!」
頷く私の首元を水野さんがじっと見つめる。
(ん…?)
「あの…何か…?」
水野「あ、いや。これは失礼しました。 その石は…」
「石…?」
私の首元には昨日創一からもらった石のネックレスがついている。
水野「その石、ラピスラズリですよね?」
「そうなんですか? あ…すみません、これ、プレゼントされたもので…私はあまり詳しくなくて」
水野「プレゼント、なるほど」
水野さんは小さく何度か頷くと、微笑んだ。
水野「この石、綺麗な青い色をしてるでしょう? 和名ではこの石、『瑠璃』 というんですよ」
「 『瑠璃』 …この旅館と同じ名前ですね」
水野「ええ。それから石言葉は 『永遠の誓い』 と言います」
(永遠の誓い…)
私はそっとその石に触れた。
ひやり、と冷たい感触が手に伝わってくる。
水野「この旅館を設計してくれた先代の清田さんが
永遠に続く旅館になるように、私と家内が永遠に続くように、と名付けてくれたんですよ」
「そんな由来があったんですね」
水野「あなたにそれをプレゼントしてくれた人も、そんな想いがあったのかもしれませんね」
そう言うと水野さんが笑った。
「…」
『おーい、行くぞ』
その時、外から創一の呼ぶ声が聞こえた。
「あ、今行く…!」
私は外にいる創一に叫ぶと、水野さんに頭を下げた。
「お世話になりました」
水野「お幸せになってください」
「…」
水野「そしてまたお越しくださいませ。 お待ちしております」
「はい…!」
私は頷くと、もう一度、深く頭を下げた。
創一が待つ車に乗り込む。
「ごめん。お待たせ」
「水野さんと話してたのか?」
「うん。ちょっとね」
水野さんと話していたことを思い出しながら、私はラピスラズリに触れる。
(永遠の誓い、か…。 創一、この石言葉の意味、知ってたんだよね…?)
そうは思うものの、確かめたくなる。
「ね、創一」
「何?」
「このネックレスの石ね、ラピスラズリっていうの」
「ああ」
「やっぱり知ってた?」
「知ってたけど?」
「じゃあ、石言葉は?」
「…」
「知ってたんだ」
クイクイ、と創一の袖を引っ張る。
創一はそんな私から視線を逸らした。
「さ、さあな。知らねえな///」
(…この反応、絶対知ってたよね?」)
「ふーん」
「何だよ?///」
「創一って嘘が下手だよね」
「嘘なんかついてねえよ///」
「ま、そういうことにしておいてあげる」
「いや、だから知らないって///」
ムキになる創一が可愛い。
「じゃあ、行くぞ」
「うん」
創一がアクセルをグッと踏む。
車が動き出す。
私は振り返ると 『瑠璃』 を見た。
(…また来年も創一と来れますように。 そして2人の時間が永遠に続きますように)
そう願いながら、遠ざかる 『瑠璃』 にそっと手を振った。
Happy End
創ちゃん編、安定の良さと言いますか。
大きな盛り上がりはなかったですが好きでした。
そのわりにはエンディングのみのレポですが。
ラピスラズリの和名が 『瑠璃』 で石言葉が 『永遠の誓い』 というエピソードに
おぉっ!(゚∀゚*) となってレポしたようなもんです(^^ゞ
うまく言えないけど、こういうの好きなんです(*゚ー゚*)

