母の看取りの日が近づく中
父の圧迫骨折の介助をする為
実家に泊まったりしていました

寝る環境が整ってない為エアーマットと寝袋を持ち込んだり、父の意思でガスは止めてあるのでお風呂に入れずで…



自宅から高速使って1時間の距離
行ったり来たりを繰り返していると

徐々に疲労が溜まり
実家泊まりにも限界を感じ
自分の年齢も考えて
思い切ってホテルにも数回泊まりました



安心して数時間離れられるのも
ケアマネさんが
父の状態と私の疲労を気遣い

朝昼晩と毎日食事時間帯にヘルパーさんが入るように直ぐにプラン変更して対応してくださったお陰です

支えて頂いている安心感が
何より有り難かったです










心配な母の状態が
32度から徐々に35度に上がり
飲水と僅かな食事を摂れたとの
確認ができた日の夜

ホテルから歩いて10分程の所にある
本屋さんに向かって歩き始めました




ささやかな距離だけど
ウオーキングをする気になり
日常を取り戻したい気持ちだったのか
身体もほぐしたくて。



様々な想いを抱え向かった本屋には

読んでみたいな…

そう思っていた絵本がありました







どこの本屋にもあるとは
思えなかった絵本




ここで出会えた偶然も
母からの贈り物のように感じ
絵本のページをめくりながら
ぬくもりに包まれていきました
















数年前、母の車椅子に
キーホルダーをつけました


光の切り絵作家
酒井敦美さんの作品

手のひらに大切な想いを乗せた
2つの場面

光の強弱によって変化します


母が乗っていた車椅子は、昨年から
リクライニングタイプに変わった



当時その場にいたスタッフさんに
つけさせてもらいますねと
伝えてはありましたが、

周知されてることではないので



離れてしまったあのキーホルダー
誰かの所で
何かを感じてくれてたらいいな…

その時はそう思い
月日は過ぎていきました
















母が旅立ったあの日
早朝の4時過ぎということもあり
一旦家に帰り休むことを勧められて


少し横になりちゃんと朝食を食べて
再び施設へ向かいました



父に必要な車椅子をお借りすると

あっ!

あのキーホルダーが目に入り
思わず声が出ました

(深夜に駆けつけたときは母のフロアーの職員さんが車椅子を上の階から持ってきて迎えてくださったので違う車椅子でした)





施設から
母と一緒に離れるタイミングで
私の元に戻ってきたキーホルダー



葬儀会館の車を待つ間に
父が座る車椅子からそっと外し
私のバックに付け替えました





まるで
母に両手で受け止められているような
優しい気持ちが生まれ
母の愛を感じながら施設を後にしました














32度の緊急の連絡をもらってから
様々な感情を味わいました



浮腫により手は倍ほどの大きさ
面会時には声掛けにも
覚醒することはありませんでした

 
だけど閉じた目頭には僅かに涙









母は母にとって最善のタイミングで
その瞬間を迎えられますように






ある日を堺に自分自身の中にある
大切な感情に出逢い祈りました













母から受け取った
感謝と愛のエネルギーに包まれて




私にとっての母の看取りは

私自身が母のお腹に宿った瞬間から
今日までのすべての愛を
受け止め直したかのように

優しい時間が続いています








この世界は

本当に奇跡に溢れているんだ







そう思いながら枝垂れ桜を眺め


あの日父を乗せて車を走らせました
















実家の整理をしていると
幼い頃の記憶の書き換えが起こる
あの時のような大切な宝物を見つけました








ありがとうございます🙏