いつの頃からか、
僕は自分が周りに溶け込んでいないと、感じるようになりました。
会社勤務の頃は、どこに行っても
『気にくわない奴』という感じで、理不尽に叱責する上司に当たりました。
何とか目立たないようにと願って、
保護色を使うように、片隅でひっそりと仕事をする毎日でしたが、
黙っていても「うるさい!」と、言われかねない状況に、
いったい自分の何がそれほど悪目立ちするのかと、
頭を抱える思いがしました。
そのくせ同僚や先輩には、いつまでも敬語で話しかけられ、
まるで年上のような扱いを受けます。
一生懸命、笑顔で歩み寄っては、
スッと後ずさりされるような、
不思議な違和感を感じていました。
そのうちに、地元の旧友との間にも、
微妙に違う空気を感じるようになってきました。
合コンにも誘ってもらうのですが、
出かけていくと、自分が宇宙人のようで、
みんなと話を合わせるのに冷や汗をかき、
言葉が通じないような、寂しさが募っていきました。
いったい自分はどうしてしまったんだろう?
普通にまじめにやってきただけなのに、
いったいどこでよそ者みたいになってしまったんだろう?
どうしたら普通に目立たず、みんなと同じ色に染まれるんだろう。
まるで酸素不足でパクパクしている、金魚のようになっていた頃、
師匠に出逢ったのです。
僕のパクパクは、師匠のたったひとことで片が付きました。
居場所が違うのだと、言われました。
人にはそれぞれ、なすべき使命があって、
生きる場所、話す相手、求められる資質も、立ち位置も、
みんな違うのだと、教えていただきました。
今、この仕事に巡りあって、
師匠の言われた言葉に、心から納得しています。
僕は今、無理なく息をして、無理なく会話ができる環境にいます。
すべての人に、それぞれの居場所があります。
酸素不足の金魚のようにパクパクしている方、
もしかしたら、あなたの居場所はそこじゃないかもしれません。
すべての人が、それぞれの使命にたどり着けますように・:,。☆。
僕も精一杯のお手伝いをしていきたいと思っています。