今年の初めころだったと思います。
母が、僕と兄のスマホに写真を送ってきました。
スッキリと晴れた冬の青空、
その下に広がる空と同じ色をした海、
そして、その中間に、白く雪を被った山の姿。
その日、母は伊勢の海岸から、
伊勢湾ごしにその写真を撮ったのだと言っていました。
いつもはかすんで見えないことも多い、愛知県側が、
その日はとてもきれいに見えたのだそうです。
知多半島と、渥美半島がはっきりと見えて、
そのずっとずっと向こうに、その雪の山が見え、
きっと相当高い山に違いないと思い、見惚れながら写真を撮ったのだと、
母は嬉しそうに言っていました。
地図で方向を確認し、ネットで検索してみると、
それはまさしく『御嶽山』でした。
伊勢から、こんなにきれいに御嶽が見えるのだと、
あのときは本当に感動したものでしたが・・・・。
あの日の神々しいまでの御嶽山の、
噴火のニュースが続いています。
きっと御嶽が大好きで、秋の土曜日に御嶽神社まで登り、
いきなり噴火に巻き込まれた方々の驚愕は、
想像するだけの僕らでさえ、パニックになりそうです。
秋晴れの今日も、
もしかしたら伊勢の海岸から、
噴煙を上げる御岳の姿が見えたのかも知れません。
自然は美しくて怖ろしいと、
ここでもまた思い知るばかりです。