ここでは、Windows の PC に接続されたDVDのビデオをタブレットやスマホから視聴する方法をご紹介します。
対象は Windows PC + Android端末となります。iOSの方はご了承ください。
■はじめに:初期投資は不要という話
お金をかけず、現在PCですでに使っているDVD/Blu-rayドライブを活用できる方法はあります。
DVDのファイルをいったん mp4形式などに変換するなどの必要もありません。
ここでは単にAndroid端末でDVDを鑑賞する方法を紹介するだけではありません。
Android アプリを3つほど紹介して、それぞれどんな違いがあるかご紹介します。
■どんなことが実現できるか
・お風呂やトイレで DVD や Blu-ray のビデオを観る
・寝室で寝ながら DVD や Blu-ray を鑑賞
・もちろん、台所で洗い物をしながら、DVDやBlu-ray を観る
*私の場合は、この環境にプラスして TV のデータをPCで飛ばして無線LAN で受け取っています。
このため、TV番組や野球中継、サッカー中継なども、お風呂場などで楽しんでいます。
(このTV視聴の方法については、主旨が違うのでここではお話ししません。)
■私の環境
・Windows7(最新) および Windows 10(バージョン1809)で検証しました(主はWindows 10)。
・パソコンに初めから付いていたBlu-rayドライブを使用。
・タブレット:au の Qua Tab(古いタイプ)
・無線LAN(必須)を含む家庭内LAN環境
タブレットは古い機種なので、メモリも少なくかなり非力です。
でも、それでも十分、DVDの映像を楽しむことができています。
●Windows 7 について
私は当初、Windows7 パソコンでこの環境を整えました。
Windows7 パソコンは今となっては非力なマシンですが、かなり非力なマシン能力でも、DVD鑑賞については全く問題なく楽しめるのでご安心下さい。
むしろ、私の検証結果では、Windows 7のほうが問題が少なかったです。
マシンをWindows 10に変えてから、いろいろな現象が起き始め、解決までに時間がかかりました。
■DVD/Blu-rayの映像をタブレット等から視聴する手順
いよいよ本題に入ります。
●手順の概要
(1)LAN環境を整える。
(2)WindowsのSMBの設定を確認する。
(3)Windows で DVDドライブを共有する。
(4)タブレットやスマホに動画再生ソフトをインストールする。
(5)自作のDVD/Blu-rayディスクを製作する。
(6)DVDを楽しむ。
■具体的な手順
以下、Windows 10でのお話になります。
1.LAN環境を整える。
Windows PC は有線でも無線でも、どちらでも構いません。
タブレットやスマホは無線LANでの接続になります。
大事なのは、全ての機器が同じネットワークにつながっているということ。
携帯キャリアと光回線などを契約していた場合は、ゲートウエイ機器を借りるか買うかするかと思います。
光回線を契約している人であれば、パソコンとタブレットは、すでにどちらも同じネットワークに接続されているのではないかと思います。
要は、たとえば、キャリアから借りているゲートウエイ機器のIPアドレスが
192.168.0.1(既定はだいたいこれです)
だった場合、たとえば
192.168.0.2 パソコン
192.168.0.3 Androidタブレット
192.268.0.4 Androidスマホ
のように接続されていればOKということです。
2.Windows10 の SMB の設定を確認する。
念のため、Windows 10 の SMB の設定を確認しておいてください。
「Windowsの SMB の設定は、
基本的には、いじる必要は無い」です。
既定の状態で使えるので、設定をいじっていなければPC初心者の方でも大丈夫ということです。
だからここでは「確認」という表現を使っています。
●SMBとは
SMB は、ファイル共有機能やプリンター共有機能で利用される機能です。
Androidにインストールしたアプリも、この機能を使ってLAN上のパソコンの共有フォルダにアクセスします。
今回、特に問題なのは、Windowsがこの「SMBのどのバージョンを使っているか」という部分となります。
Windows 10が SMB2.0 を使うように設定(つまり既定の状態)されていれば問題は無いと思います。
なお、SMB 1.0でもクライアント機能の方ならON(これが既定)でも問題ないようです。
●SMB1.0 のサーバー機能は大変危険
Windows10 の SMB1.0 のサーバー機能は既定では無効ですが、絶対にこれを有効にしないで下さい。
これは、はっきりいって、ヤバいです。
Windows10 のブルースクリーンをみたいという方は、あえてSMB1.0の機能を「全て」ONにして下さい。
私はぜったい保障しませんけど。
一部の方の中には、Windows10 で、何らかの理由があって、 SMB1.0 のサーバー機能を有効にしている方がいるかもしれません。
その場合は、ヤバいことになります。
その環境で運用した場合、かなり高い確率で致命的なエラーが発生し、Windowsがブルースクリーンになって落ちます。
再現性が高い現象であり、DVDの再生時に「あること」をやると確実に落ちます。
また、この機能が有効な場合、たとえ再生が始まっても、DVDの再生はまともではなくなります。
要は、
「SMB1.0 のサーバー機能を有効にしないで!」
ということです。
●SMB の確認方法
Windows10 の SMB 1.0 のサーバー機能が有効になっていないかどうかを確認する方法は、以下の通りです。
なお、Windows 10のバージョン(いわゆるどのタイミングの大型アップデートを適用しているかという意味)によって、画面の内容が異なることがあるようです。
ここでは、Windows10 バージョン 1809 の画面を元にお話を進めたいと思います。
(1)コントロールパネルを開き、一番下にある[プログラム]をクリックします。
(2)[プログラムと機能]グループの中にある、[Windowsの機能の有効化または無効化]をクリックします。
(3)すると、[Windowsの機能]というタイトルのダイアログボックスが表示されます。その中に機能のリストが表示されますので、
「SMB 1.0/CIFS File Sharing support」
の左側のプラス(+)をクリックして展開して下さい。
(4)このとき、Windows 10 バージョン1809であれば、次の3つが表示されます。
・SMB 1.0/CIFS Client
・SMB 1.0/CIFS Server
・SMB 1.0/CIFS 自動削除
既定の状態であれば、このうち、「SMB 1.0/CIFS Client」だけがチェックボックスにチェックが入っているはずです。
このような状態でしたら大丈夫なので、何も触らずに[キャンセル]ボタンで([OK]より[キャンセル]のほうが安全)ダイアログボックスを閉じて下さい。
もし、
・SMB 1.0/CIFS Server
・SMB 1.0/CIFS 自動削除
にチェックが入っているようであれば、この2つのチェックボックスは、かならず外して下さい。
これにチェックが入っているということは、過去に何らかの理由でこれをONに変更する必要があったはずです。
このためこれをOFFにすると、「そのとき必要だったこと」に支障が出ることになります。でもOFFだとDVD鑑賞の時にヤバいことになります。
したがって、「そのとき必要だったこと」と「DVD鑑賞」はどちらか一方を選ぶことになるでしょう。
どちらを選ぶのか、これは各自の判断にお任せするしかありません。
3.Windows で DVD/Blu-rayドライブを共有する。
つぎに、パソコンに接続されているDVD/Blu-rayドライブを共有します。
作業は次のようになります。
セキュリティ設定をいじりますので、初心者で自信が無いという方は、できればWindowsに強い方にお手伝いして頂いて下さい。わからないままむやみにセキュリティ設定を変更するのは危険です。
(1)エクスプローラを表示し、共有したい(タブレットからアクセスしたい)DVD/Blu-rayドライブが表示されるように、表示内容を整えます。
(2)そのDVD/Blu-rayドライブを右クリックします。すると一番下に[プロパティ]という表示があるので、[プロパティ]をクリックします。
(3)すると[●●(お使いのドライブの名前)のプロパティ]というダイアログボックスが表示されます。
上の方のタブで、[共有]をクリックして[共有]タブに切り替えます。
(4)[共有]タブの下の方の[詳細な共有]をクリックします。
(5)すると[詳細な共有]ダイアログボックスが表示されますので、一番上の
[このフォルダーを共有する]
にチェックを入れて下さい。
ここではフォルダーという表現になってはいますが、実際にはDVDドライブを共有することになります。
(6)すると[共有名]が設定できるようになるので、適当な名前を入力して下さい。
デフォルトで入力される名前のままでも構いません。
ただし、DVDドライブが複数あるとか、LAN上にパソコンが複数あるなどの場合、区別をしやすい名前にしておいた方が無難だと思います。
例えば私の場合、同じパソコンに2台のBlu-rayドライブが付いています。このため、片方は(ほんとはBlu-ray対応だけど)「DVD_Drive_D」のようにしています(図参照)。
最後の「D」は、たまたまそのDVDドライブがDなので、これもわかりやすさのためつけました。
[同時に接続できるユーザー数]はデフォルトでも構いません。環境に合わせて適当に設定して下さい。
[コメント]は説明文となるので、書いても書かなくてもどちらでも構いません。
(7)続いて同じ画面で、下の方にある[アクセス許可]をクリックします。
(8)するとさらにもうひとつ[●●(お使いのドライブの名前)のアクセス許可]というダイアログボックスが表示されます。
ここで[グループ名またはユーザー名]のなかに「Everyone」というものが存在すると思いますので、それをクリックして青く反転させます(初めから反転してるかも)。
その状態で、「Everyone」に対するアクセス許可を指定して下さい。
もちろんそのまま(読み取りのみ許可)でも大丈夫です。
もし、そのDVDドライブで書き込みや変更もしたい、という要望があれば、[変更]または[フルコントロール]のチェックをONにします。ただし、いったん作成してしまった DVD-R や BD-R はリードオンリ-のため、変更や書き込みは不可能です。
また、「Everyone」ではなく、具体的なWindowsローカルユーザーで接続したいということであれば、[追加]ボタンを使ってそのユーザーを追加し、同様にアクセス許可を設定してください(細かい方法はここでは省略)。
(9)全てのダイアログボックスを[OK]で閉じて下さい。
(10)確認のため、エクスプローラのネットワークでそのパソコンのアイコンをダブルクリックし、そのとき、先ほど共有したDVDドライブが表示されているかどうかを確認して下さい。
4.タブレットやスマホに動画再生ソフトをインストールする。
Goole Playをつかって、タブレットやスマホに動画再生ソフトをインストールします。
その方法はここでは省略させて下さい。
動画再生ソフトは、できればそれ自身でLAN上のパソコンにアクセスできる機能を持つアプリが望ましいです。
ただし、自分ではLAN上のパソコンにアクセスできないようなアプリであっても、ESエクスプローラやX-ploreのようなファイル管理ソフトと組みあわせることで、アクセスが可能になる場合があります。ファイル管理ソフトから使えないアプリもあります。
ただ、動画再生ソフトとファイル管理ソフトには相性があるようです。
たとえば、動画再生ソフトが「このファイル管理ソフトからは使えるのに、こちらの管理ソフトでは使えない」というようなことになることが多いと思われます。
動画再生ソフトを選ぶ時は、これはと思うアプリを実際にインストールして、DVDにアクセスしてみてご自身が一番使いやすいものを選ぶ方が良いと思います。
●お薦めは、VLC Media Player
私がお薦めしたい動画再生ソフトは、VLC Media Player です。
機能が高く動作が安定していて、無料ですし、ファイル管理ソフトなしで単独でLANにアクセスできます。
シークも自由にできるので、動画再生中に早送りや巻き戻しも自由自在です。
DVDの動画を再生するにはDVD内のVODファイルを指定して再生することになると思います。
VLCであれば、DVDのVODファイルも同時に選択してグループ化することで、分割された動画を初めから最後まで一気に見ることが可能です。
VLCは、良いことづくめです。
●ESエクスプローラには落とし穴がある
上記で、「ESエクスプローラと動画再生ソフトを組み合わせる方法もある」とお話ししました。
典型的な組み合わせの1つとしては、「ESエクスプローラ + MX Player」がありますね。
この組み合わせは、ネットでもけっこう推薦されていますよね。
たしかに、この組み合わせでも、DVD再生はできます。
ただし!
ESエクスプローラには、決定的な難点があります。
それは、「SMB 2.0機能を使うには、基本は有料」という点です。
無料でSMB2.0機能を使うこともできるのですが、無料で使うことを選択した場合、なにやらよくわからないアプリのインストールを強要されます。
そのアプリをインストールしてやることでSMB2.0機能がONになるのです。
しかし、なんだかわからない、使いもしないアプリをインストールするのは嫌ですよね?
ところが、ESエクスプローラの本当の落とし穴は、そこではありません。
ユーザー心理で考えれば、
「SMB2.0なんか使わないで、無料のまま使いたい」
と思うのが当然だと思うのです。
そして、ここでパソコンの上級者だと、落とし穴にはまる危険が出てくるのです。
実は私もこの罠にはまり、罠から脱出できる方法に気づくまで、けっこう時間がかかってしまいました。
こういう場合、「SMB1.0でも構わないんじゃないか?」と思ってしまうと思うのです。
実際、SMB1.0でも、LAN上のフォルダにアクセスすることは普通にできますから。
しかしそのためには、Windows10 の SMB1.0のサーバー機能をONにしないと、ESエクスプローラ(無料の状態)ではアクセスできないんです。
でも私、上記で警告しましたよね?
「Windows10 の SMB1.0のサーバー機能をONにした状態でDVDを再生し、「あること」をすると、高い確率でWindows 10のブルースクリーンが発生し、Windowsが落ちる。再現性が高い。」
しかも、たとえ再生はできても、正常には再生が続かない状態になります。
再生途中2分~5分で突然「ネットワークエラー」が発生し、再生が止まってしまいます。
このブルースクリーンの元凶が「SMB1.0にある」ということに気づかなければ、この罠からなかなか脱出できません。
人によっては、私のようにSMB1.0の設定を有効にしたことをすっかり忘れて、「無理なのか?」と思ってあきらめてしまうかもしれないんです。
一方、たとえばx-ploreというファイル管理アプリであれば、初めからSMB2.0機能があるらしく、SMB2.0を使っているPCでも普通にアクセスできます。
ただ、こちらも癖があり、外部の動画再生ソフトが使いにくいんです。
やっぱり、VLC Media Playerのように単独でLANにアクセスできるほうが面倒がなく、便利です。
もちろん、SMB2.0でもアクセスできますし。
5.DVD/Blu-rayディスクを自作する。
環境が整ったら、あらかじめ録画しておいたTVデータ(TSファイルなど)からDVDやBlu-rayをオーサリングします。
(オーサリングとは、市販のDVDやBlu-rayのように再生が可能になるように構成すること)。
オーサリングしたら、それをImageBurnなどのソフトでそれを DVD-R や BD-R に焼きます。
みたいタイトルの分だけ、この作業を繰り返します。
DVDという形態での映像の再生をしたいのなら、この作業だけは避けて通れないです。
(ここ、すごく強調しておきますよ。)
オーサリングは面倒で嫌だという方は、DVDを作るのではなく、パソコンで再生できるファイル形式でフォルダに入れておいて、そのフォルダを共有した方が手っ取り早いかもしれません。
私はあくまでもDVD再生にこだわっただけです。
それは、DVDにしておけば本棚とかに置いておけるので、タイトルの管理が楽だからです。
HDDにファイルにしてストックしておくという手もあるんですが、HDDとか、あんまり信用してないんです。
●市販の DVD や Blu-ray について
市販のDVDやBlu-rayの場合は、DVDドライブにアクセスしてたとえ再生が始まっても、数分で再生が止まってしまうなど、再生が正常には進みません。
それがきっかけでWindowsがブルースクリーンで落ちるというきっかけの1つにもなってしまうようです。
これは、著作権保護機能が関係しているものと思われます。
重要:
====================================
市販のDVDやBlu-rayの再生については、ここではこれ以上触れるつもりはありません。
技術的には可能ですし、ネットで調べてみても実際にいくつかの方法は存在するようです。
でも、法律に違反しないようにしなければなりません。
このため、市販DVDなどの鑑賞方法については、コメントでお問い合わせ頂いてもお答え致しかねますので、あらかじめご了承ください。申し訳ありません。
====================================
6.DVDを楽しむ。
あとは、パソコンのDVDドライブにディスクをセットして、お風呂やトイレ、台所やベッドの中で、DVD や Blu-ray を存分にお楽しみ下さい!!
(追記:2019/04/18 20:40)
どうやってDVDを再生するのかを書くのを忘れていました。
以下に、その方法を記載します。
ここでは、VLC Media Playerを使っている前提でお話をします。
(1)パソコンのDVDドライブに、再生したいDVDをあらかじめ入れておきます。
(2)VLC Media Playerを起動し、左側のメニューから「ローカルネットワーク」を選択します。
(3)すると、画面に現在のLAN上に存在するパソコンなどの機器が一覧表示されます。
そのなかから、DVDを共有しているパソコンの名前をタップします。
操作感覚としては、エクスプローラを操作しているような感じで操作すればOKです。
下の図では、このときのアイコンに「smb」と書かれているのがおわかりになるでしょうか?
注意:
ローカルネットワークを表示した時、LAN上のパソコンなどが全く表示されないことがあるようです。
その場合はいったんVLCを終了し、改めて起動して試して下さい。
(4)するとそのパソコンで共有しているDVDドライブやフォルダが一覧で表示されます。ここではDVDを挿入したDVDドライブをタップします。
下の図では2つのBlu-rayドライブが共有されていますが、ここでは一例として「Blu-ray_E」というドライブをタップしました。
(5)アクセスが正常に行われれば、DVDーRなら次のようなフォルダが表示されるはずです。
AUDIO_TS
VIDEO_TS
DVDーRの場合はここでVIDEO_TSフォルダをタップします。
一方、ドライブに挿入したディスクがもしBD-R(Blu-rayディスク)であれば、次のように表示されます。
BDMV
CERTIFICATE
この場合は、BDMVフォルダをタップして下さい。
(6)同様にして、動画ファイルが存在する階層まで降りていき、最後に再生動作をします。
DVDとBlu-rayを分けて説明します。
●DVDの場合
VIDEO_TSフォルダの下にはたくさんのファイルが存在してますので、このなかで
VTS_01_1.VOB
というファイルが、1番目の動画ファイルとなります。
(動画はいくつかのファイルに分割されています。)
これをタップすると再生ができますが、その場合は、分割されたファイルを1つしか指定してないので、動画は途中まで再生したところで終わってしまいます。
もし、動画の最初から最後まで通して観たいというような場合は、VLCのグループ機能を使いましょう。
やり方は次の通りです。
まず、最初の「VTS_01_1.VOB」を長押しします。
するとこの行が薄いオレンジ色に変わります。これがグループ選択の状態です。
その状態のまま、
VTS_01_2.VOB
VTS_01_3.VOB
VTS_01_4.VOB
のように、最後の番号のファイルまで順番にタップします。
タップすると同様に薄いオレンジになりますので、グループに含まれていることがわかります。
全ての動画ファイルを選択し終わったら、画面右上に右向きの三角印(再生ボタン)が表示されるので、それをタップしたら再生が始まります。
注意:
VIDEO_TSフォルダには他にもファイルが存在しますが、他のファイルは必要ありません。
これらを区別するには拡張子と、ファイルサイズを調べます。
ファイルサイズがかなり大きいファイル(1ギガバイトぐらい)が動画ファイルとなります。
しかし、VLCの場合、ファイルサイズがリストには表示されないのでちょっと面倒です。
ただ、VLCでは拡張子ごとに、異なるアイコンをファイル名の横に表示するようになっていますので、これで大まかな区別はつけることができるでしょう。
VOBファイルの場合は、映画のカチンコのようなアイコンが表示されます(先ほどの図を参照)。
ただ、アイコンが同じでも、
VTS_01_0.VOB
だけは動画再生には関係が無いので、このファイルをグループに含めないように気をつけて下さい。
●BD-Rの場合
BDMVフォルダの下にはたくさんのフォルダが存在してますので、このなかで
STREAM
というフォルダの中に入って下さい。
すると、「xxxxx.m2ts」(xxxxxは数字)というファイル名のファイルがたくさん表示されます。
このなかの「00000.m2ts」が、分割された動画ファイルの中の、最初の動画ファイルです。
もし動画ファイルを初めから最後まで一気にみたければ、ここで最初のファイル「00000.m2ts」を長押ししてください。
長押しによってそのファイルの行が薄いオレンジ色に変わります。
これがグループ選択の状態です。
その状態で、「00001.m2ts」、「00002.m2ts」・・・のように、順番にファイル名をタップしていきます。
そのようにして、最後のファイルまで順番にタップします。
全ての動画ファイルを選択し終わったら、画面右上に右向きの三角印(再生ボタン)が表示されるので、それをタップしたら再生が始まります。
注意:
このフォルダには他に、
01001.m2ts
のように1000番台から始まるファイルが存在すると思います。
1000番台から始まるファイルは関係が無いので、これらのファイルは再生グループには含めないように気をつけて下さい。
ちなみに1000番台のファイルは、メニュー画面を表示するためのファイルです。
本来は、00000番台のファイルはファイルサイズが非常に大きく(ギガファイル単位)、一方の1000番台のファイルはファイルサイズがせいぜい1MB程度しかありません。そのため、ファイルサイズで区別をつけることができます。
ただ、残念ながらVLC Media Playerの場合はファイルサイズが表示されません。
また、ファイル拡張子が同じなので、DVDのようにファイルの橫のアイコンで区別するのも難しいです。
■(おまけ)各アプリの詳しい検証情報やブルースクリーンの情報など
私は、いくつかのアプリとWindows10の組み合わせで、動作検証を行いました。
その中で絞り込んだのがここで取り上げる3つです。
同じ動作再生アプリといっても、雲泥の差を感じました。
また、SMB1.0が有効な場合、具体的にどういうきっかけなどでWindowsが落ちるのかというお話も、簡単に書いてあります。
1.VLC Media Player (私の評価:★★★★★)
・LAN上のDVD動画を、このアプリから直接再生できます。
・X-Ploreというファイル管理アプリでもアクセス可能ですが、この場合は「共有」経由で操作する必要があります。
・シークが自由にできるので、巻き戻しや早送りが自由自在にできます。
ただし、X-Plore経由でVLC Media Playerを呼び出した場合は、なぜかシーク機能は使えないようです。
・Windows10において、SMB1.0の機能(サーバー機能など)をONにしていた場合、DVDのVODファイル1つを再生し終わった瞬間に、Windows10のPCがブルースクリーンで落ちます。再現性があります。
・いったん再生エラーが起きてしまうと、そのまま無理に再生を続けようとしたら、DVDにアクセスした瞬間にそこで再びブルースクリーンになって落ちます。
・ただ、VLCにはシーク機能があるので、リセットさえちゃんとすれば、いちいち最初から再生し直さなくても、落ちたところから再生を再開することは可能でした。
・現時点で最も安定して再生できる動画プレイヤーだと思われます。
・複数のVOBファイルをグループ化して一気に再生できるため、再生前にグループ化しておけば、複数のVOBファイルに分割されたDVDでも、動画の初めから最後まで大きな途切れなく再生が可能です(ファイルの切り替え時に数秒間止まりますが、気になるほどではありません。)
・私の知る限り、現時点で最もお薦めのアプリだと思われます。
2.MX Player (私の評価:★★)
・LAN上の共有DVDドライブにアクセスするには、たとえばESファイルエクスプローラなどを使ってアクセスする必要があるようです。
MX Playerは、単独ではLANにはアクセスできないようです。
なお、X-Ploreではこのアプリは認識されませんでした。
・基本的にVODファイル一つ一つ単独での再生となります。
このため、映画やドラマを初めから最後まで続けてみるためには、複数のVODファイルを毎回再生操作する必要があるようです。
・DVD動画自体は再生できます。
・もしWindows10で SMB1.0機能がONになっていた場合は、再生開始後2分~5分でネットワークエラーとなってしまい、その時点で再生はストップしてしまいます。
そのときのエラーメッセージは
「ネットワークエラーのため、リンク先を再生できません。」
です。
・もし上記のネットワークエラーが起きた時、無理に続きを再生しようとすると、DVDにアクセスされた時点で、Windows10 がブルースクリーンで落ちます(再現性あり)。
参考:
=====参考はここから=====
ESエクスプローラは、SMB2.0は有料です。
ESエクスプローラを無料で使いたいからといって、これまで書いているように、Windows10のSMB1.0を有効にすると、2分~5分でネットワークエラーとなり、エラーの後、無理に再生しようとするとWindows10がブルースクリーンになって落ちてしまいます
=====参考はここまで=====
・なお、このアプリでエラーが起きた時は、いったんMX Playerを終了し、かつ、ESファイルエクスプローラのLANを再読込してから再生すると、MX Playerのレジューム機能により、エラーが起きた部分の続きから再生ができることがあります。
・ESエクスプローラ経由ではシークはできません。ただし、レジューム機能があるので、いったん再生をやめても、再生をやめたところから再開できます。
3.X Player (私の評価:★)
・共有DVDドライブにアクセスするには、X-Ploreというファイル管理アプリで「共有」経由でアクセスすれば、可能です。
X-Ploreの場合、外部の動画再生アプリは扱いにくいです。
・X Playerは、単独ではLANにはアクセスできないようです。
・ESファイルエクスプローラでは認識されませんでした。
・基本的にVODファイル一つ一つ単独での再生となるようです。
このため、映画やドラマを初めから最後まで続けてみるには、複数のVODファイルを毎回再生操作する必要があるようです。
・DVD動画を再生できますが、Windows10のSMB1.0機能がONになっている場合は、約5分で再生が強制終了してしまいます。
このとき、このアプリではエラーメッセージは特に出ないようです。
ただ無言で止まるだけ。
でも、一度エラーが起きてしまったら、その後無理に再生を続けようとしたら、Windowsがブルースクリーンを出して落ちてしまうのは、他のアプリと同じでした。
・X-Plore経由のためか、シークはできません。
このため、再生をやめると初めから再生し直しになるようです。
無理にシークしようとすると、再生が始めに戻ってしまいます。
レジューム機能もないみたいで。
このアプリ、これがとても不便に思います。
以上、皆様のお役に立てれば幸いです。
*なお、この記事はもし進展があった場合は更新する可能性があります。