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「ラストホラームービー」というB級ホラー映画を見る。
こんな内容。
「ラストホラームービー」というB級ホラー映画が始まってすぐに
突然ノイズが入って、口のデカい男のアップが写る。
「こんなクソホラー映画より、俺の撮った映像を見てくれよ」
どうやらこの口デカ男(マックス)がレンタルビデオの内容を上書きしてしまったらしい。
で、そこから延々とマックスが人を何十人も殺していくという
殺人自主ドキュメンタリーを観させ続けられるという訳。
僕が借りたのは大久保のゲオなのだが
アメリカ在住のマックスがわざわざ来てくれたということか。
しかもビデオならツメ部分をテープでふさげば上書きできるけど
ものがDVDだから技術的に大変だったろうと思う。
小説でも似たようなのがあった。
「この短編集の最後の短編、実は僕(犯罪者)がこっそり印刷所に忍び込んで差し込んだものだったんだよ。これを読んだ君の後をつけてるから今から殺しに行くよ」
という設定。(作者も短編集の名前も忘れた)
かなり昔の有名なミステリ小説だったから、映画はそれをパクったんだろうな。
そういうトリックは一回知れば、もう驚きやら恐怖やらはすぐに色あせちゃう。
んだけど、それとはちょっとズレたところで考えてみると
「複製品の中に一つだけオリジナルなものが紛れ込んでいる」という設定が、なんだか素敵に心くすぐられる。
特に、レンタルビデオも本も一人で鑑賞することが多いから、
世界に一個だけの本・映画と、自分との出会いというシチュエーションになる訳だ。
このトリックを恐怖路線じゃなくやったのが「ネバーエンディングストーリー」だな、多分。
読んでないから違うかもしれないけど。
ちなみに「ラストホラームービー」については、設定だけの映画で、別に面白くはないです。
それにしても2007年の映画なのに、向こうではまだVHSが主流なのか?