12/8 | 怪談サークル とうもろこしの会

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そろそろ年賀状を誰に出そうかと悩む。
嘘。小学生からこっち、年賀状なんか出したことがない。大体、「最近どうしてる?」とかの連絡が人から来ることなど皆無の僕が年賀状を出したところで、「何の意図があってこんなものを?何も買わないってことだけはハッキリ言っておかなくちゃ!」と相手から身構えられてキモがられるに決まっている。だから僕みたいな人間は年賀状もお歳暮も何もしないことが皆にとっての幸福なんですよ。という面倒くさい自意識がさらに人との距離を隔てる30手前。いつか事件起こさないように周りの人も気をつけて。突然メールで呼び出されたりしたら、まず刺されないかどうかを心配して。
でも言わせてもらうとだな。お前らだって悪い。連絡してこないならこないでいいけど、たまにメールしてきたと思ったらサンシャイン牧場とかのmixiアプリ招待のためってどうよ。選挙前になると地元の同級生から数年ぶりにかかってくる電話と変わらんぞコラ。しかも今思い出してみると、その全てのメールが皆に同じ定型文で出してるだろ的な手抜き極まりない文章だったし。「やってみたら意外とハマるよ!試してみて!」五年ぶりに連絡してきたサークルの後輩から、こんな文面のみのメールが送られてきた時の感情って、どんなだと思う?登録してやったけどね。キップのいい先輩と思われたいから。まあ登録したきり何もしてないんで、僕のサン牧は荒涼たる有様だけど。牧場主の心象風景そのままとおぼしき、死海のほとりのような荒野。あーもうあれだな、今さらアレフとか入信したら友達いっぱいできるかな、お互いの恋愛相談とか、最近の修行の悩みとか、生卵ぶつけてくる地域住民とどう交流していけばいいかとか相談し合うような濃いい友人関係築けそうだな、なんて最近そこまで思い出してる。「私の心に作物が実りました。遊びに来ませんか?」いつか、僕からそんなメールが来たとしても、絶対に行っちゃダメだよ。