8/31 | 怪談サークル とうもろこしの会

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何年か前から、インカムのような感じで携帯電話を話す人が多い。携帯電話本体ではなく、イヤホンとマイクで携帯電話するシステムの人たちのことだ。ぱっと見の感じ、天空に向かって独り言をしているだけのようで、大変怖い。
それはそれでテクノロジーの進歩として結構なのだが。この前、駅前で誰かに悪態をついているオジさんがいた。ふと見ると勝手に一人で虚空に向かって悪口を言っている。「ああ、ケータイで誰かに怒っているのだなあ」と思ったが、よく注視すると、明らかにそのオジさんはホームレスで、何も機材を身につけていない。
「違う!これは自分の思念がフィルター無しに喋る人の場合だ!」そう、気づいた。
別にそう言いう人は昔からいたし、大して珍しくはないのだが、ケータイで通話してるんだと思ってただけになんだかビビってしまった自分もいて。いやはや。
テクノロジーの進歩のおかげで、ケータイをしているのか、自分の思念のフェイルター無しに口に出しているのか、それの判断がつかない場合もあって。まあ厄介といえば厄介かな。