ハードコアの夜
「ハードコアの夜」という映画を観る。
エロい映画っぽいけど、ぜんぜんエロくなかった。
「呪いの心霊ビデオ」という本を読んでたら
ニコラス・ケイジが出てる「8mm」の元ネタ映画と書いてあったので、
スナッフフィルムにすごい興味ある僕としては、これは観なきゃならねえ、と
そういうもっと健全で健康的な理由から観たんだもん。
あるオッサンが、とつぜん行方不明になった自分の娘を探してたら
娘が違法ポルノに出ていたのを観ちゃって、さあ大変、という話。
撮り方自体はこれといって特筆するような感じじゃないけど、
やっぱ描いてるテーマというかモチーフというかがキツいので特殊な映画になってる。
ただ「スナッフ」みたいな殺人映画ではないので、
スナッフフィルム的なものを期待してみるとガッカリするかもしれない。
まあ「スナッフ」こそ、キングオブ超ガッカリ映画なのだが。
こちらは言ってみればもっと道徳的な映画で
アメリカとアメリカ映画のモラルについて
アメリカ映画として自己言及しているような
「捜索者」と「パリテキサス」の中間くらいのスタンスなのかな。
ラストも安易な救いのように見えて、
一概にそうとも言えない視点も提示している。
ただ、めちゃくちゃシビアでハードな話なのに、
主人公のオッサンがポルノ業界に飛び込んでからの展開はなんか笑けてしまう。
「黒人だから差別するな!長さも23センチあるんだぞ!」
と叫ぶポルノ男優が良かった。
あと、この時代のアメリカ女性の方が、
今の人より僕好みの体型をしているということが分かった。
負け惜しみじゃないけど、僕もエロを期待した訳じゃないから別にいいんだ。