超カンタン 癒しの手
最近、レイキについて調べているので読んでみた。
これが他のレイキ本と一線を画すのが、前半のマンガ部分だろう!
原作:望月俊考 作画:金子美由起
このマンガがなかなかに面白い。
レイキの祖である臼井甕男先生がレイキを授かるシーンとか。
禅の修行をしながらも、確かな悟りを得られず悩んでいた臼井先生。
師に相談したところ「死ね!」と言われちゃったので、断食・瞑想の行に入ったのだ。
すると21日目の夜、宇宙からやってきた流星のようなエネルギーが、臼井先生の頭を貫いた!
カッ シュルシュル パーッ (おお なんと美しい)
これによって、臼井先生は力を得るのである。
手塚治虫の「ブッダ」でも”そうかーっ!”とか叫びながら両手を上げて山道を走りぬけるのが楽しかったけど、悟りを得るシーンのマンガ化ってのはいいな。
今度、色々とそっち系のマンガを読み漁って「マンガで悟りを得るシーン特集」でもやろうかしらん。
で、このマンガ。
基本的に祥子と義明というカップルを主人公にして進んでいく。
「レイキ?なにそれ 幽霊と関係あるの?」
看護師で西洋医学原理主義の祥子に、
マッサージ師を目指す義明がレイキの世界をやさしく教えていくといった流れである。
「祥子だって目の輝きが違うよ」

「わかる?ふふっ」「ハハハハ」

で、まあ褒めるポイントとしては
この祥子も義明、ちゃんとディテールを詰めたキャラ設定を作ってあって、そこはけっこう良かった。
特に祥子は色々と心の問題を抱えているのだが、その提示や解決の仕方も、短いページ数の中で上手くやっていると思う。
「私たち完全にすれちがってる!!」
もちろん最終的にはレイキによって解決していくのだが、ささやかな解決ではあるし
「まあ確かに、こういうタイプの悩みを抱えた人なら、レイキやるのいいんじゃない?」
と、それなりに納得させられる展開をしていくので、マンガとして厭味ではないのだ。
原作の望月先生の意気込みが感じられ、ただの紹介マンガには終わってないと言えるだろう。
あと祥子のジグソーパズル。
途中でバラバラバンっとなりながらも、物語の最後にこれが完成して、それが祥子の心が落ち着いたことを象徴していて。
また絵柄が宇宙の星空ってのがレイキの由来と関係してて、確かにちょっと感動的。
なんだけど、黒地に白い点々って……
ジグソーパズルとしてはメチャメチャ難しいじゃん!
もしかしたら、こんな地獄のようなパズルをする行為自体が、祥子の悩みの深さを象徴していたのでは。
と思ってしまうのは僕だけだね。