私は一路さんがきっかけで真性宝塚ファンになり、彼女が愛した雪組を愛し、やがてその流れで応援していた轟悠のファンになった。
トドグンが大好きだった。
音月桂は私にとって、ずっと、「薔薇の妖精」だった。
今までで一番通った公演、轟悠雪組トップ最後の公演でのショー「ローズ・ガーデン」。
グンちゃんの女神姿が美しいSecretガーデンの場面で、ストーリーを牽引する愛らしい妖精が音月桂だった。
澄んだ歌声と可愛らしい笑顔としなやかな肢体で舞台を吸引してみせた超下級生。
前公演での新公主演と本公演での川上音次郎も鮮やかだったけど、私にはこの妖精が印象的だった。見ていて本当に愛らしく、よく通る歌声が心地よかった。
まひるの退団をもって私は一度雪組を離れ、大学卒業をもって宝塚とも距離を置いた。
その時、音月桂がトップになった時、私は雪組に戻ってくるんだろうな、という確信めいた予感があった。
やがて円熟期の春野寿美礼の歌声にひかれて、私は宝塚に戻ってきた。
小うるさい批評家気質なファンである私は、好きな生徒さん・好きな組ほど見方がキツイ。
贔屓はオサさん、応援は花組。
だけど。
キムは知らず、一番厳しい目で見ている生徒さんだった。
そして無条件で愛しい生徒さんだった。
可愛い可愛いうちのキム。
自慢の子だけど口には出さない。
もっともっと花開いて。
認めない、そんなの貴女は出来て当たり前、まだ、認めないよ。
突き放しながら、実は無意識のうちに最も身近に思っていた。
その彼女が、私の課したハードルを悠と飛び越え、堂々たるトップの力量をもって姿を見せた時。
もう、ダメだった。
塞き止めていたものが一気に溢れ出た。
その、あまりに雪組的な舞台さばきに驚愕し、乾いた笑いをもらしながら、少し泣いた。
過去・現在・未来が彼女に向かって集約された。
私が宝塚で求めていた全てのものが、彼女の中にあった。
雪組を離れ、それぞれタイプの違う贔屓達にゾッコンになりながら最終的に残る違和感。
それらを全て払拭し、10年余りを経て、私の前に現れた、彼女。
愛しい、あの日の妖精が。
どうしたって雪組が好きなんだ。
一路さんが好きで宝塚に心底ハマり彼女の愛した雪組を愛した。
雪の御曹司、音月桂。
彼女は恐ろしいほど、私の愛した時代をその身に宿していた。
それを見せつける力量を備えて現れた。
貴女が真摯に歩んだゆえに、私の、雪組は咲き誇っていた。
トドグンが大好きだった。
音月桂は私にとって、ずっと、「薔薇の妖精」だった。
今までで一番通った公演、轟悠雪組トップ最後の公演でのショー「ローズ・ガーデン」。
グンちゃんの女神姿が美しいSecretガーデンの場面で、ストーリーを牽引する愛らしい妖精が音月桂だった。
澄んだ歌声と可愛らしい笑顔としなやかな肢体で舞台を吸引してみせた超下級生。
前公演での新公主演と本公演での川上音次郎も鮮やかだったけど、私にはこの妖精が印象的だった。見ていて本当に愛らしく、よく通る歌声が心地よかった。
まひるの退団をもって私は一度雪組を離れ、大学卒業をもって宝塚とも距離を置いた。
その時、音月桂がトップになった時、私は雪組に戻ってくるんだろうな、という確信めいた予感があった。
やがて円熟期の春野寿美礼の歌声にひかれて、私は宝塚に戻ってきた。
小うるさい批評家気質なファンである私は、好きな生徒さん・好きな組ほど見方がキツイ。
贔屓はオサさん、応援は花組。
だけど。
キムは知らず、一番厳しい目で見ている生徒さんだった。
そして無条件で愛しい生徒さんだった。
可愛い可愛いうちのキム。
自慢の子だけど口には出さない。
もっともっと花開いて。
認めない、そんなの貴女は出来て当たり前、まだ、認めないよ。
突き放しながら、実は無意識のうちに最も身近に思っていた。
その彼女が、私の課したハードルを悠と飛び越え、堂々たるトップの力量をもって姿を見せた時。
もう、ダメだった。
塞き止めていたものが一気に溢れ出た。
その、あまりに雪組的な舞台さばきに驚愕し、乾いた笑いをもらしながら、少し泣いた。
過去・現在・未来が彼女に向かって集約された。
私が宝塚で求めていた全てのものが、彼女の中にあった。
雪組を離れ、それぞれタイプの違う贔屓達にゾッコンになりながら最終的に残る違和感。
それらを全て払拭し、10年余りを経て、私の前に現れた、彼女。
愛しい、あの日の妖精が。
どうしたって雪組が好きなんだ。
一路さんが好きで宝塚に心底ハマり彼女の愛した雪組を愛した。
雪の御曹司、音月桂。
彼女は恐ろしいほど、私の愛した時代をその身に宿していた。
それを見せつける力量を備えて現れた。
貴女が真摯に歩んだゆえに、私の、雪組は咲き誇っていた。