もう過ぎてしまいましたが、4月23日は『サン・ジョルディの日』。
なぜか、わたしはこのイベントが好きです・・・
イベントとしては、男性が女性にバラの花を1輪
女性が男性に書籍を送る・・・というものなんだけど。
何で、サン・ジョルディの日ってあるんだろうと思っていろいろ調べてみたら・・・。
~~サン・ジョルディの伝説~~
昔々、カタルーニャと呼ばれる国がありました。
その国には、地を駆け、空を飛び、海を泳ぎ、一息で森や作物を焼き尽くすことのできる、
獰猛な恐ろしいドラゴンがおり、住民達は怪物の怒りをしずめる為に最初のうちは羊を毎日
捧げていましたが、そのうち羊が足りなくなってしまったので、人間の若い女性を捧げるようになりました。
今度はそのために若い女性が少なくなり、ある日、王は遂に自分の娘である姫を捧げることになって
しまいました。
大勢の人がお姫様のことを思い、身代わりになることを申し出たのですが、王様はその申し出を
受け入れません。
悲しみに心を引き裂かれそうになりながらも、可愛い娘に残酷な運命を全うさせる他なかったのです。
王は数日間嘆き悲しんでから姫を湖のほとりにおいて戻ってきました。
ところが、お姫様が餌食になろうとするその時、真っ白い駿馬に跨がり、黄金に輝く甲冑をまとった
1人の若い騎士が姿を現しました。
彼こそが、お姫様を救いにやって来た騎士サン・ジョルディだったのです。
サン・ジョルディとドラゴンは激しく戦います。ドラゴンの強さは圧倒的で、厳しい戦況が続きました。
しかし、善は常に勝利を収めるもので、サン・ジョルディの手にした槍がドラゴンの心臓を貫き、
見事お姫様を救い出すことができたのです。
溢れ出したドラゴンの血からは、見たこともないほど美しい薔薇が咲き、サン・ジョルディは、その中でも
最も美しい薔薇を手折り、永遠の愛のシンボルとしてお姫様に贈ったのです。
この寓話から、カタロニアで町の守護神として崇敬されるようになった聖ゲオルギウス、つまり
サン・ジョルディが殉教したのが4月23日といわれています。
この聖ゲオルギウス祭が本のプレゼントと結びついたのは、フランコ将軍独裁時代(1939~1975)に
起因するといわれています。
この時代のカタロニアはスペイン語の使用を義務付けられ、母国語を話すことを禁じられていました。
それに反発する庶民がこの日に禁止されたカタロニア語の本を互いにプレゼントし始めました。
それは、ドラゴンをフランコ将軍に見立て、抑圧から解放される日々を夢見ていたカタロニアの人々の
祖国への愛があったからと言われています。
その後、フランコの死去に伴い、立憲君主制となったスペインでカタロニアは自治権を獲得し、現在に
いたります。
また、4月23日がスペイン出身のドン・キホーテを書いた小説家、セルバンテス(1547~1616)の
命日でもあったことから、いつしか、女性が男性に本を贈り、男性が女性に真紅のバラを贈る日に
なったそうです。
それ以来カタルーニャの人々は、毎年4月23日をサン・ジョルディの日とし、愛する人達に美と教養、
愛と知性のシンボルとして、1本の薔薇と1冊の本を贈ってこの日を祝っているのです。
1996年には、この4月23日はユネスコに“世界本の日”に指定されました。
伝説なので、いろいろ諸説はあるみたいですが、
わたしは、『書籍を贈る』・・・というのがとても気に入っています。
今年のサン・ジョルディは、最近、いろいろ話を聞いてもらったり、
わがままを聞いてもらったり、飲みに連れて行ってもらっている、
・・・考えてみると、『してもらって』ばかりいるおじさまに、
感謝の気持ちを込めて、
わたしの原点、生きる力をもらっている書籍、
相田みつをさんの 『一生感動一生青春』 をプレゼントしました。

読んだことない・・・って言ってたので、
次回会ったときには、この書籍についての話をいろいろしてみたいですね・・・
年代も違うし、生き方も違うので、わたしとは違った視点や考え方とか、
聞いてみたいです・・・