本日のレッスンのラストは東大の大学院生で前期課程修了をすぐそこに控えた好青年。ガチ理系のイケメンで性格もいいし、何でもできるし、時に神様は不公平だなぁと思うような彼ですが、実はかなりのおもしろ君。器用そうに見えて不器用な一面もある。もちろん彼自身が努力していろいろな経験をして葛藤しつつ成長してこその今があります。私のお教室には小学校1年生から通ってきてるので、なんだかんだで17年くらいのお付き合いですね。ここのところ修論で忙しくしていてピアノに向かう余裕はなかったようですが、今も幼い頃と変わらず楽しそうに弾いてくれます。
ここ数年で一番変わったことは、そもそも私のレッスンは雑談が多いのに更にその量が増したこと。今日は後ろの時間の子がお休みだったので共通テストの話題で盛り上がり、気が付いたら随分と時間オーバーしていました。
「ところで、せんせーって今年の共通テスト解きました?」「うんにゃ。公立高校の試験は解くけど共通テストはやっとらん。でも今年は情報が難しかったって言ってたから目は通したよ。」「僕、国語で納得いかないところがあって、僕、いっこだけ間違えちゃったんですよね」(彼は超有名な進学塾の講師でもあります)
「んじゃ、弾いてて。ちょっと国語の問題ダウンロードしてくるわ」
目の前のピアノから流れるバッハをBGMに時々「その音違う!」とか「今、何した?」とか適度にツッコミをいれつつ、共通テストをダウンロードしたタブレットに目を落とし問題をざっと読んでいきます。彼は今は絶賛復習中のフランス組曲を通してくれたあと、私にむかって「どうです?」とにこやかにあくまでも爽やかに、でもそこにはきらっきらの挑戦者の目。そして問われたのはピアノの出来ではなく国語の解答(笑)
私もなんだかんだ負けず嫌いなんですよね。自分は高校生になってからはお世辞にも成績は良い方ではなくなってましたし、老化も進んでますが、今でも中学生たちのお勉強はちょいちょい補完してますので。あ、もちろん親御さん了承済みですよ^^。
私「ちょっと待って、こっちかこっち…ん-。こっちだな」 生徒くん「あ…正解です。え?でもなんでそっちにしました?」
で、ここから私の考えと彼の考えを交わしていきます。うん、楽しい。その設問に関して、私自身は出題者の意図がわかりにくかったので思うよりも時間がかかったことを伝えると破顔一笑。「そう!そこなんですよね!」と嬉しそう。そして更に意見交換。
他人さまから見たら、ピアノ弾けよ…教えろよ…と言われそうですが、案外こういう時間って大切だと思っています。脳内で物事を整頓することってピアノを弾くことに絶対繋がると思いますし、お互いに説明をしあうことで理解が深まりますし。もちろんあくまでもさらっとした雑談ではあるんですけどね。それでも気が付けば結構熱が入ります。
立場は違えど、互いに教えるということが前提にあるので、「解く」だけではなく「考える」視点もいろいろ提案しあったりできるようにもなりました。あ。結局は私が楽しんでるのね。