キャンディーボール運動 9
「脚のしびれ ~梨状筋症候群~」
梨状筋って何?
と、思われる方が多いのではないでしょうか?
ちなみに、「りじょうきん」と読みます。
私は、小学5年生の時から、筋力トレーニングに目覚め、それが功を奏したのか、中学1年の時には短距離で区大会優勝、2年生になってからは砲丸投げの練習も始めて区大会に優勝するなど、筋肉キャラで通っていました。
しかし、砲丸投げの練習を始めるようになってから、腰と右脚に痛みが出始め、我慢して練習をしていたのですが、ある時、右脚に体重を掛けることが出来ないくらいの痛みになり、整形外科を受診したところ、第5腰椎椎間板ヘルニアと診断されました。
砲丸投げの都大会の選考会を1ヵ月後に控えていることを医師に伝えると、痛み止めを飲み薬と座薬の2種類出してもらったのですが、1~2週間は安瀬にすることを勧められました。
結局、3週間経っても症状は改善せず、選考会は断念。
それどころか、動くのも辛くなり、医師から手術を勧められましたが、当時は、術後3週間はベッド上安静、その後も、激しい運動は控える必要があり、万が一、術中に神経を傷つけてしまったら、下半身に麻痺が残る可能性があると云う説明に躊躇い、まずは、手術以外の治療を試すことにしました。
鍼灸やカイロプラクティックなど、様々な治療院に通い、約半年後に、日常生活には支障が出ないまでに症状が回復しました。
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そして、その頃から、写真のように、仰向けで両膝を立て、右足首を左の膝の上に置く姿勢をよく取るようになったのを覚えています。
きっとこの姿勢が楽だったからだと思います。
腰と右脚の痛みは、社会人になってからも頻繁に出ていましたが、夜中に目を覚ますと、このように仰向けで脚を組んで寝ている時もあります。
仰向けで脚を組むことで、どのような効果があるのか、当時は分かりませんでしたが、パーソナルトレーナーの専門学校に通い始めて、この姿勢が梨状筋のストレッチ方法であることを知りました。
正確には、脚を組んだまま、両脚を胸のほうに引き付けるようにして伸ばします。
梨状筋は、臀部の深層部にある筋肉で、脚を外に広げる動きや股関節を安定させる為に働くのですが、他の筋肉と違うところは、この梨状筋の中を坐骨神経が通っていることです。
従って、梨状筋が固くなると、坐骨神経を圧迫し、脚にしびれや痛みを引き起こしてしまいます。
この状態は梨状筋症候群と呼ばれます。
椎間板ヘルニアの症状は、ヘルニアが起きている場所により、症状の出る部位が異なってくるのですが、梨状筋による神経圧迫と、第5腰椎椎間板ヘルニアの症状は似ているため、診断は椎間板ヘルニアでも、症状の原因が梨状筋症候群であることも少なくありません。
今思うと、砲丸投げのために、片脚でのスクワットを毎日欠かさずやっていたので、お尻周りには負担が掛かっていたのかも知れません。
もし、私の腰と脚の症状が梨状筋が原因であったとすると、無意識に梨状筋を伸ばす姿勢を取っていたことの説明がつきます。
実際、腰椎椎間板ヘルニアの手術を受けたけど、症状が改善せず、リハビリに通われて、梨状筋と仙腸関節をほぐして症状が改善することもあります。
そこで、腰椎椎間板ヘルニアの治療を受けているけど、中々症状が改善しない方に、梨状筋と仙腸関節周囲をほぐす運動を紹介します。
「仰向けボール膝外屈伸運動」
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①仰向けで右膝の外側にボールを置きます
②ボールに右膝を載せたまま、右膝を伸ばして戻します
ポイント!
・動かしている側の仙腸関節の機能改善を目標に行います
注:動かしている足が、床から浮かないように注意して下さい
注:動かしている脚は、完全に伸ばしきらなくても大丈夫です。
注:股関節前面に痛みが出る場合は運動を中止して下さい
「脚組み引き付け運動」
①仰向けで両膝を立て、骨盤の下にボールを置きます
②左足を、右の太ももの上に置きます
③脚を組んだ状態で両脚を胸の方に近づけて戻します
④20回ごとに脚を換え、2セットを目標にして下さい
ポイント!
・梨状筋、腸腰靭帯、仙腸靭帯、仙結節靭帯をほぐします
注:ボールが背骨の下にこないように注意して下さい
注:股関節前面や腰椎に痛みが出たら運動を中止して下さい
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