問題4
老化現象で、一番注意が必要な項目は?
①体重減少
②握力低下
③歩行速度低下
解説
高齢による衰弱の定義は、体重減少、主観的疲労感、日常生活活動量の減少、身体能力(歩行速度)の減弱、筋力(握力)の低下とされています。
その中で、どの項目が寝たきりになる危険が高いかを調査した結果をみてみるとと、4000人以上の在宅高齢者の日本人を対象に行った結果、最も危険値が高かった内容は、歩行速度の低下であることが検討されました。(雨海 照祥ほか:超高齢社会における低栄養の予防と対策)
体重減少は、半年で2~3㎏、もしくは1年間で4.5㎏以上の減少があると、低栄養の可能性があるとされ、握力は男性が26㎏未満、女性が17㎏未満であると、全身の筋力が低下している可能性があるとされます。
そして、歩行速度低下してくると、筋力低下に加え、関節が固くなっていたり、姿勢が崩れてきたりと、全身の機能が低下している可能性があるとされます。
60歳代の平均歩行速度は男性が約70m/分、女性が約60m/分となっています。
つまり1秒間に男性は約1.1m、女性は約1m歩けることになります。
屋外を安全に歩く目安は、1秒間に0.8m以上とされています。
簡単な目安としては、横断歩道の青信号の長さは、1mあたり1秒の計算で設定されている場所が多いようなので、信号が青に変わって、渡り切れない場合は、歩行速度の低下の可能性があります。
しかし、無理に速く歩こうとすると、転倒や股関節や腰の痛みの原因となってしまいます。
以前より歩く速度が遅くなってきたと感じている方は、キャンディーボール運動のコーナーもご覧ください。
正解は③の歩行速度の低下