キャンディーボール運動3
「脊柱管狭窄症①」
先月、板橋区大山にあるグリーンホールで開催された「いたばし健康まつり」にて、転倒予防の講演をした際、受講された方々に、腰と背もたれの間にキャンディーボールを挟んだ状態で話を聞いて頂きました。
そして、講演が終わり皆さんが立ち上がった時に、その中のお一人が整形外科で脊柱管狭窄症と言われ、注射やマッサージに通っているけど、中々改善しなかったお尻からふくらはぎのしびれが楽になってきたけど、
どうして?
と質問されました。
お尻からふくらはぎにかけてのしびれ、いわゆる坐骨神経症状は筋肉や関節による神経圧迫が原因とされてきましたが、最近の研究により、神経も血液をエサにしており、神経への血流が低下することで、神経症状が出ると考えられています。
脚の神経への血流を改善させる方法の一つが、背筋を緩めることです。
背もたれにボールを挟んで座っているだけで、適度に腹筋が使われるため、背筋が緩み、脚への血流を改善したと考えられます。
そこから、さらに腹筋を使い、背筋を緩める方法が、
「背もたれ臍押し運動」と「背もたれ背中転がし運動」です
「背もたれ臍押し運動」
①背もたれ椅子に座る
②お臍の裏側にボールを挟む
③お臍でボールを押すように動かす
④頭が前後に動かないように注意する
⑤50回ごとに休憩、200回を目安に
ポイント!
腹斜筋(お腹の両脇の筋)を使い、多裂筋と脊柱起立筋を緩めます。
注:脊椎圧迫骨折や脊椎固定術後の急性期の方は寄りかかるだけにして下さい。
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「背もたれ背中転がし運動」
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①背もたれ椅子に座り、肩甲骨の下の高さでボールを挟みます
②両手を太ももの上に置きます
③背中を左右に動かし、ボールを転がします
④50回ごとに休憩し、200回を目安に実施して下さい
ポイント
・腰方形筋と多裂筋を緩めていきます
・胸郭を左右に動かすようにして、頭はなるべく動かないようにして下さい
注:脊椎圧迫骨折の急性期、脊椎固定術後の方は控えて下さい
注:椅子が無い場合は、床に長座位で、壁を使って実施して下さい