☆眠らぬ街のシンデレラ

~廣瀬遼一 夢小説~


こんにちはー☆


前から予定してたバレンタイン夢小説が完成しましたー!


キャラは崩壊しないように書いたつもりだけど、どうだろ(^▽^;)


あくまで私の遼一像ですので、夢小説が苦手な方は華麗にスルー or バックをお願いします!


それでもいいよーという方はお付き合い下さい♡





私の思い過ごしかなぁ・・・


これで何度目か分からない自問自答を繰り返す。


けれど、夕食後、リビングで新聞を読みながらくつろいでいる遼一さんを見ていると、普段と何ら変わらない。


でも、何かが変・・・


でも何が変なのか分からない。


会話だっていつもどおりだし、食事だって美味しいと言って全部食べてくれる。


しいて言えば、締切前で徹夜が続いているので、一緒に寝ていないぐらい・・・


ただ、それだって今に始まったことじゃなく、締切前はいつものことだ。


やっぱり私の思い過ごしなのだろうか。



「…さん?」



「・・・」



「おーい、ともさん。聞こえてるか?」



「えっ、うわぁ!遼一さん」



「なーにオレに見惚れてるの」



にやりと笑う遼一さん。



「えっ?そんなに私見てました?」



「あぁ、いくら新聞読んでても、1人で百面相しながら穴が空くほど見つめられたら気付くわ。で、どうしたんだ?」



「いや、別に、何も・・・あっ!そうだ!お昼にメールした『竹取物語』の本ありましたか?」



「・・・。あぁ、持ってるよ、ちょっと待ってなさい」



遼一さんはすぐに『竹取物語』の本を持って書斎から戻ってきた。



「仕事で使うのか?」



「そうなんですよ。今年の8月にスタジオザブリが『かぐや姫』の映画を公開するんですが、うちが公開までの様子を独占取材させてもらえることになって。NYでもとても注目されてる映画らしいんです。それで、もうすぐその取材が始まるから」



「なるほど。8月まで何度か日本に帰るって言ってた仕事の件か。来週からも行くんだったよな」



「はい。スタジオザブリへの取材なので、定期的に日本に行かなければならなくて」



「それで、その前に『竹取物語』の原文を読んでおこうと思ったわけだな」



「昔読んだけど、だいぶ忘れちゃってるみたいです」



「しかし千年前の作品が時代を超えても愛されるってすごいよな」



「はい、遼一さんの作品もそうなればいいですね」



満面の笑顔でそう告げると、


「あのねぇ、一口に千年って、永遠より長い感じがするわ」



そう言って笑う遼一さん。



「しかし、ひどい女だよなぁ、かぐや姫は。結婚する気もないのに、5人の男に無理難題言ってさ」




「もう!また夢のない言い方して!でも、あれは、おじいさんとおばあさんの手前、無下に断れなかったから仕方がなかったんですよ」



「おっ、お前、よく知ってるじゃん。しかもあの5人の男の中で、かぐや姫に不誠実な対応をした男ほど、位の高い男だったんだよな。千年前、恋愛話に世間の風刺も織り交ぜてるってすごいよな。一体作者はどんな人だったんだと思うわ」



「遼一さんならどうします?」



「ん?」



「結婚したい人に、この世にない物を持って来いって無理難題言われたら」



「あぁ、ともがかぐや姫だったらってことか。ともはモテるからなぁ」



「そういうことじゃないですよ。この世に存在しないと分かってても探しにいくのか、それとも偽物を作らせたりするのか…」



「オレか?そんな面倒くさいことはしない」



「えっ?」



「オレなら、こうするね」



そう言うなり、ソファに押し倒され、首に顔を埋める遼一さん。


そして、その瞬間、首筋にチクッとした痛みが走る。



「こうやって、オレのものだって印をつけて無理やり奪う」



そう言って、ニヤッと笑う。



「もう!」



そして、反論しようとする私の言葉をキスで奪う。


最初は穏やかなキスだったか、それはいつもよりずっと性急で、息もできないぐらい激しいキスに変わった。



「り・・・りょう・・・いちさん」



いつまで経っても止むことのないキスの中、遼一さんの手が私のシャツの中に入ってくる。


もうこうなれば、私の思考回路は完全に停止してしまうわけで、全てを遼一さんに委ねようとした。



・・・が、突然、遼一さんはそれらの行為をやめてしまった。



「なーに欲しそうな顔してんの。このままじゃ止まらなくなるから、続きは締切が明けてからな」



そう言って、私のおでこにチュッとキスをすると、何事もなかったかのように立ち上がった。






やっぱり変だ。


あのいつもより性急なキスも、キスをやめる瞬間、ほんの一瞬だけ、すごく切なそうにした顔も。


きっと、付き合いたての頃なら分からないようなほんのささいなことなんだけれど、


大好きな遼一さんとずっと一緒にいるからこそ、私には分かるのだ。



「じゃあ、遼一さんのために濃いーコーヒー入れますね」



そう言って、遼一さんに胸のモヤモヤを悟られないようにふるまったのだった。