☆眠らぬ街のシンデレラ
~廣瀬遼一 夢小説~
これは年始から書き始め、別館にて週末にUPしたものです。
実はこのお話、ある方に捧げたくて…というとおこがましいのですが、ある方を思って書きました。
その方は、このブログを見ることは多分、いや、ありません。
けれどどうしても書きたかったので書きました。
なので、実際には登場しない架空の人物も出てきます。
それゆえ苦手な方は華麗にスルーするかバックしてください。
自己満な夢小説ですので苦情はなしでお願いします!
それでもいいよーという方がいましたら、お付き合いくださいませp(^-^)q
「おもち・・・いくつですか・・・」
「オレは2個で頼む」
「おもち・・・」
「だから、2個でいいよ」
「えっ!うわぁ!遼一さん!!今何時ですか?」
「おはよう。今は朝の9時だ」
「すいません!お正月早々寝過ごしてしまいました!」
「ともさん、お疲れだからな。昨日はかなり遅かった上に、色々激しかったから・・・」
「ストーップ!もう!遼一さん!朝から変なこと言わないでください!」
「ハハ!正月から怒りなさんな。それより、お前が作ってくれたおせちと雑煮が食べたいから起こしにきたんだが…まさか寝言で雑煮に入れる餅の数を聞かれると思わなかったわ」
「夢と現実がうまく重なってびっくりしましたよ。すいません、すぐにごはんの用意しますね」
今年は遼一さんと結婚して初めて過ごすお正月。
おとそを口に含むと、どこか厳粛な背筋が伸びるような気持ちになった。
そして、私の横でおとそを飲む遼一さんの姿についつい見惚れてしまう。
大好きな人と「夫婦」としてお正月を迎えられてるのだと思うと、寝坊こそしてしまったけれどすごく嬉しくて、どこかこそばゆい気持ちでいっぱいになる。
「この煮しめも、数の子も良い味してるな」
「ホントですか?遼一さんに褒めてもらえてすごく嬉しいです。でも、ちょっと出汁薄くないですか?」
「ちょうどいい。むしろ…」
「むしろ?」
「いや、昨晩の疲れた体にはこれぐらいの方がちょうどいいんじゃないかと思って」
「もう、サイテー!」
そんな軽口を叩きながらも、何気ない会話の1つ1つが幸せに感じられて、私の顔の緩みは止まらない。
けれど、今年のお正月がいつもと決定的に違うことがあった。
「ともさん、さっきから何ニヤニヤしてんの。しかも年賀状の宛名面ばかり見て」
「えっ?私、ニヤニヤしてました?」
「朝起きてからずっと機嫌がいいとは思っていたが」
「当たり前なんですけどね、今年の日本からの年賀状は『廣瀬とも』様で届いてるんですよ。私、本当に結婚したんだなぁと思うとなんか嬉しくて」
「そう言えば、去年、来年は『廣瀬とも』だなって話をしてたな。あれから1年も経つのか。そうやってどんどん老けていくんだな」
「もう、せっかく人が感動してるのに!いいですよ、どんなに老けてしわくちゃになっても、ずーっと遼一さんの傍にいますから、覚悟しててくださいね」
そう言い返すと、
「覚悟してるわ」
と私の全てを溶かしてしまいそうなぐらい優しい笑顔で言われ、顔がどんどん赤面していくのが分かる。
それを悟られないよう、年賀状に再び目を戻す。
「わぁ!史子さん、NYにまで年賀状を送ってくださって…お2人で素敵な正月を…って書いてある…すごく嬉しいな♪」
「史子さんって、ともが小学校の時に担任してもらって、卒業後もずっとお世話になってた恩師のお母さんなんだよな」
「そうなんですよ。先生のことは昔から本当に大好きで一人の人間としてもすごく尊敬してたんですが…」
「先生が亡くなられて何年になるんだ?」
「もうだいぶ経ちますね。シンデレラ入社の合格が発表される少し前だったので…。ずっと応援してれてたので、報告できてなくてすごく悔しくて…」
「確か、今のともがあるのはその方のおかげだって言ってたよな」
「はい。もし先生と出会ってなかったら今の私はなかったと思います…」
「オレも一度でいいからお会いしてみたかったわ」
そう言ってふわりと後ろから抱きしめられた。
私の大好きな大きな温かい腕に包まれると、急に安心した気持ちになれるから不思議なものだ。
RRRR・・・
遼一さんの腕の中が心地よくて、黙って腕にしがみついていたら、突然遼一さんの携帯の着信音がなった。
抱きしめていた腕をほどき、電話にでる遼一さん。
「明けましておめでとう。ああ。こちらこそよろしく。今?いいところに決まってるでしょ。あのねぇ、新婚夫婦の正月なんだけど…。お前らのいいことって、嫌な予感しかしないが…ああ分かった。すぐ行くわ」
そう言って電話を切る遼一さん。
「みなさんからですか?」
「ああ。新年の挨拶をしたいから今からラウンジに来ないかって。全く、新婚の正月を邪魔しないでほしいもんだよな」
「ふふ」
「ともさん、なーに笑ってんのよ」
「遼一さんも結婚して初めて迎えるお正月だって思ってくれてたんだなと思って」
「そりゃそうでしょうが。それに何でもオレたちに朗報があるらしんだが、あいつらの朗報って嫌な予感しかしなんだよな」
「まぁせっかくですし、ちょっと覗いてみましょうよ」
そう言って、2人でラウンジへ向かったのだった――