この機能はこのブログ本来の主旨とは違います。

このブログでは図形(ドロー)を扱いますが、この機能は画像(ペイント)です。

しかし、前回ちょっと触れましたし、図形に画像をはめ込んで新しい図形を作るという事もできますので、書いてみます。

 

前回はどちらかと言うとペイント機能の特殊な使い方でした。

今回は本来の使い方を書きます。

※この記事で使用しているのはOffice2016(PowerPoint 2016)です。

※その他のバージョンではうまくできない可能性があります。

 

PowerPointはドローツールとしてかなり優秀です。大概のドローソフトはペイント機能も若干持っていますが、あまり特殊な事はできません。これはフォトショップとイラストレーターを比べれば顕著に判ると思います。

ではPowerPointのペイント機能(画像処理機能)はと言うと、結構使えるのです。

図形機能と組み合わせて使うとかなりの事ができます。

また、この機能を知っていると、LINEスタンプを作る事もできます。

 

今回は、最も使う背景の削除(必要な部分だけの抜き出し)を行ってみます。

 

前回使った猫の写真ですが、ここから猫だけを抜き出してみます。

図形の大きさはどのくらいが良いかと言うと、画像が粗くならない程度で最大がベストです。

理由は、以下になります。

・細かい部分まで切り抜ける(消せる)

・大きい画像を縮める方が画像が綺麗になる

 

手順

(1)画像を選択します。

(2)「図ツール書式」-「背景の削除」と選択します。

(3)そのままちょっと待ちます(PowerPointが自動的に背景を認識するのに時間がかかるためです。)

(4)計算が終わると、削除する場所がマゼンタ色になります。

これでは前線ダメなので、残したい部分を削除領域から外します。

(5)この状態になると、以下のボタンが左上に表示されているはずです。

「保持する領域としてマーク」を押します。

(6)画像の上にマウスカーソルが行くと鉛筆マークにカーソルが変わります。

しっぽから胴にかけてドラッグして線を引きます。

ドラッグを終了すると以下のようになります。

続けて、胴の下部分も線を引きます。

最後は両耳を削除領域から外して完成です。

両耳も削除領域から外したら、「変更を保持」を押して、確定させます。

ちょっとギザギザしている部分があります。
図形切り出しを行うとだいたいこのギザギザが残ります。
これを少なくするために、輪郭をぼかします。
(6)図形を選択し、「図ツール書式」-「図の効果」-「ぼかし」-「ぼかしのオプション」と選択します。
(7)図形の書式設定で「効果」を選び「標準スタイル」で2.5ポイントを選択します。

ギザギザがあまり取れない場合は「サイズ」の値を大きくします。
大きくし過ぎると、輪郭がボケボケになりますので、適度な値にします。
これでもギザギザは残ります。

(8)画像を縮小します。
画像はやや大きめにしたはずです。使う大きさに縮小します。

これで、そこそこギザギザが取れたと思います。
輪郭をぼかすと実は別の効果があります。
後ろに画像置くと、なじむのです。

これで切り出しは完成です。

 

ちなみに、作成した図形を合成するとこんな感じになります。

 

若干、猫が浮いている感じがしますが、明るさ・コントラストどを背景に合わせれば、そこそこ合成もうまくいきます。

明るさ・コントラストは図の「書式設定」で図の修正を選ぶと出てきます。

色の調整は好みにもよると思います。