「大ゴッホ展 夜のカフェテラス」へ —— 20年ぶりに来日した名画と、アルルの思い出
大ゴッホ展 夜のカフェテラス が、
上野の森美術館 で開催されています。
本展は、オランダの画家
フィンセント・ファン・ゴッホ
の画業を大規模に紹介する展覧会で、中心作品は約20年ぶりの来日となる
夜のカフェテラス(フォルム広場)。
南仏アルルで描かれた、ゴッホを代表する名作です。
本展は、
クレラー=ミュラー美術館
所蔵作品のみで構成されているのが大きな特徴。ゴッホ作品約60点に加え、同時代の印象派・ポスト印象派の作品も展示されており、ゴッホの画風の変化を辿ることができます。
展示は、
オランダ時代
── 農民や労働者を暗い色調で描いた初期作品パリ時代
── 印象派との出会いによる色彩の変化アルル時代
── 強烈な黄色と青による独自表現の完成
という流れで構成されており、「ゴッホらしい絵」が生まれていく過程を追体験できる内容になっていました。
《夜のカフェテラス》の美しさ
《夜のカフェテラス》を初めて見ました。
黄色と青のバランスが絶妙で、「なんて美しい絵画なんだろう」としみじみ思いました。夜空の深い青と、ガス灯の黄色い光。その対比が本当に美しい。
この作品は、《星月夜》へとつながる“夜の表現”の出発点ともいわれています。ゴッホが「夜にも色彩がある」ことを追求していた時期の重要作で、星空を描いた初期の代表作でもあります。
これほど有名な作品なのに、日本に来る機会は少なく、今回は20年ぶりの来日だそう。
「いつか見たい」と思っていた絵を、やっと見ることができました。



アルルでの思い出
アルルには思い出があります。
以前、フランスを一人旅した時のこと。大雨の中、アヴィニョンから夜にアルルへ移動しました。スーツケースをゴロゴロ引きながら向かった先は、《夜のカフェテラス》のモデルになった実際の店舗。
「ここで美味しいプロヴァンス料理を食べよう!」と思っていたのですが、まさかの閉店。めちゃくちゃ凹みました。
ただ、1990年代に店が黄色く塗り直されたそうで、灯りがなくても“あの絵の黄色い空気”は十分味わえました。
アルルはローマ時代の遺跡が数多く残る、とても面白い街です。古代遺跡と南仏の光が同居していて、歩いているだけで不思議な感覚になります。
その時泊まったのは相部屋の激安宿。シャンプーも石鹸もタオルもなく、困っていたら台所から食器用洗剤を渡され、それで頭と体を洗いました。ほぼママレモンです。
そして、いつも旅行に持ち歩いている手ぬぐいで体と髪を拭きました。手ぬぐいって本当に便利なんですよね。吸水性が高いし、すぐ乾くので旅向きです。

「燻製ニシン」が気になった
今回の展示では、《夜のカフェテラス》以外にも印象に残る作品が沢山ありましたが、個人的に妙に気になったのが
燻製ニシン。
……単に最近、生干しニシンにハマっていて、「なんか私が食べてるやつに似てるな」と思ったからなのですが。
これ、ガチ美味しいからみんな食べてみて欲しいな
でも、そんな風に「自分の生活」と絵が急につながる瞬間があるのも、美術館の面白さかもしれません。
「夜のカフェテラス」は、やはり名作でした。初日から大賑わいだったのも納得です。
