6月7日

立教大学 江戸川乱歩記念大衆文化研究センター主催の特別講演 
「乱歩と戦争」
行ってきました。
 
 
乱歩ファンとして有名な佐野史郎さんが登壇!
 
申し込み不要、先着400人ということで…
工藤、行ってまいりました!
 
ちなみに・・・
 
このブログでも何度か触れてますが
工藤、TBSドラマ「誰にも言えない」の
熱狂的大ファンでありまして…
 
(別途ファンブログを
細々と運営していたりする)
 
小学6年生の時に本放送を見て、虜になり
1年に1度は全話見返すという者です。
 
twitterにてコレクションを佐野史郎さんに
お褒めいただいたこともありました…
 
ただ、
これまで、生で佐野史郎さんの
お姿を見たことはなかったのです。
 
(…というより好きが拗れすぎて、ライブやイベントなど同じ空間に足を運ぶ勇気がなかった…)
 
もともと、興味のある「江戸川乱歩」についての講演ということと
 
以前、佐野さんが書籍の中で
「誰にも言えない」は乱歩的な所がある…と仰っていたこともあり
 
工藤、勇気を振り絞り
これは行かねば!
と行ってまいりました!立教大学へ!
 
久し振りの池袋駅、
かなり色々変わっていて焦りまくり
変な汗をかきながら、なんとか立教大学へ。
凄く立派な建物なのね!
 
 
挙動不審であやしさ100%の工藤(笑)
 
どんな服装で行けばいいのか悩んで、いつもと同じテンションで
ダダのTシャツを着ていたので更にあやしい(このTシャツよく着てしまうな)
 

 

ひとまわりふたまわりも年下の大学生たちが

 

わらわらと校内を歩いていて、
若さを分けてもらいつつ会場へ…。
 
前の方の席に迷いなく着席し(^^;)
スタンバイ。
 
開演し、佐野史郎さん登場。
 
工藤の心の声
「うおおおおおお…夢にまで見た…お姿!」
 
最初、佐野さんが
佐野さんが出演したTBSのスペシャルドラマ
「乱歩〜妖しき女たち〜」が
制作された経緯などをお話してくれました。

 

 

このドラマ、「誰にも言えない」が放送された次の年である1994年7月に放送されたスペシャルドラマで江戸川乱歩100周年記念特別企画として制作されたんです。
 
(とっても良いドラマだからぜひDVDにして欲しいんですけど…なんか難しいのかな)
 
「ずっとあなたが好きだった」(冬彦さんでおなじみの)がヒットして
その流れで、佐野さんが「ラヴクラフトやりたいですね」と言ってたら
「インスマスを覆う影」が放送され

(これもDVD出して欲しいんですけど…)

 

そして1993年「誰にも言えない」が登場し、

 

 

これまたヒットして

ドラマが乱歩的な内容だね、という所から

(まぁ、人のうちに侵入したり、床下に入ったり、コレクターだったり、監視・監禁とか確かに乱歩っぽい)

「乱歩やりたいな」という流れになり…

プロデューサーの貴島誠一郎さんが「乱歩やろう」と企画をしたみたいです。

 

ちなみに講演で

佐野さんが「誰にも言えない」の説明時にですね…

 

「山田麻利夫」って

麻利夫さんの名前を出してくれたんですよー!!

 

冬彦さんの影に隠れて、あんまり愛されてない(苦笑)私の大好きな麻利夫さんの名前を出してくれたんです・・・!!

 

(「続編の…山田麻利夫っていう恋人を捨てて社長になるって奴…」的な説明をしてくれました…

まぁ、簡単に説明されたらそうなんだけど、身も蓋もない〜。)

 

そんな話を一通りしてるだけで、

工藤はもうなんか興奮状態でニヤニヤが止まらないのに

 

「ねっ!貴島さん!」

 

と佐野さんがとある席の方を観るんですよ!

 

なんと
貴島誠一郎プロデューサーが来てた!!
 
工藤の心の声
「うおおおおおお!!
この空間に私の神様がもうひとりあわわ○△□※★□※!!!!!」
(最後言葉になってない)
 
ちょっと変な汗でました(おい)。
 
すみません、話戻しますね。
 
そう言った感じで佐野さんと乱歩作品との関係を説明した後、佐野さんが最初に読んだ「電人M」のお話などもあり…
 
その後、「戦争」に対して、「乱歩」はどんな考えであったか…また、自身の作品の中に「戦争」に対してメッセージやイデオロギーは隠されていたのか?など聞き手の細井尚子教授との対話もはさみつつ講演は進んで行き
最終的には佐野さんの大好物の「ゴジラ」にまでお話が!(^^)
 
まるまる1時間30分、大満足の講演でした!!!
 
なお、私自身の初めての乱歩はいわゆる天知茂の明智小五郎で…
土曜ワイド劇場の「江戸川乱歩シリーズ」

たぶん、乱歩ファンからしてみたらとても邪道だと思いますが(^^;)

 

その後、小学校の図書室にある
ポプラ社の少年探偵団シリーズを多少読んでみたことがあったかなかったか…?
 
…という程度なので
正直、乱歩が戦時中にどういう活動をして来ていたのか?ということは全く存じ上げず…
 
今回の講演で
昭和14年「芋虫」が反戦的とされて発禁をうけ、
その後昭和17年には旧作全面発禁となってしまい
新作の注文がない時代、筆名を変えて健全な読み物を書いていたこと
昭和18年には「偉大なる夢」という戦意高揚小説を書いた…ということを知って大変驚きました。

 

 

(あらすじ引用)

工学博士・五十嵐東三の大いなる夢は、東京・ニューヨーク間を5時間で飛ぶ超高速機の試作であった。

軍の援助で長野県上田市の温泉の裏山にある某貴族の別荘に、五十覧博士を首班とする秘密設計班が立てこもった。

老博士の長男新一と助手の南博士の妹京子のふたりが山の見晴らし台で見た怪しい影、煙突の中からはい出した怪人物はスパイか!?

推理界の大御所・江戸川乱歩が終戦間近い昭和18年より19年にかけて連載執筆した異色作「偉大なる夢」。

戦時下の世相戦時下の世相をしのばせるファン必見の傑作編。

 
ちなみに、佐野さんが講演の中で触れていたのですが
「芋虫」を発表したとき、「イデオロギーはない」と乱歩は発言しているそうなのです。
 
ウィキ先生にもこう書いてありました。

 

創元推理文庫の乱歩自身の解説によると本作品発表時に「左翼からはこの様な戦争の悲惨を描いた作品をこれからもドンドン発表してほしい」との賞賛が届いたが、乱歩自身は全く興味を示さなかった。
 

上述の戦時中の全面削除については「左翼より賞賛されしものが右翼に嫌われるのは至極当然の事であり私は何とも思わなかった。」「夢を語る私の性格は現実世界からどのような扱いを受けても一向に痛痒を感じないのである」と述べており、この作品はイデオロギーなど全く無関係であり、乱歩の「人間のエゴ、醜さ」の表現の題材として四肢を亡くした男性主人公とその妻のやりとりが描かれているにすぎない。
 

「芋虫」のあのどぎつい設定は、「人間のエゴ、醜さ」を表現する時に、たまたまその時の「旬な材料」として思いついたもののようです(それでもかなり凄いなー)。
 
そんな乱歩が、戦時中の規制の中で「発表して良いよ!」と言われるような作品を書かなくちゃならなかったというのは、どんな気持ちだったのかしら…戦争という規制ですら手玉に取って「自分の思うように書いてやる!」と言う感じだったのか?
乱歩が書いた戦意高揚小説ってどんな感じなんだろう?…ちょっと読んでみようかな、と思いました。
 
まぁ、なんというかミーハーな感想と、かたい感想が入り交じってスマヌ。
 
備忘録としてここに記します。
 
メルダー工藤友美
 

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