今週末から秋競馬が開幕!!
中山開催、阪神開催が始まりますね。
今日、このブログでは、中山の馬場を中心に書いていきたいと思います。
7日月曜日に発表されているJRAホームページの「馬場概要」によると、
春開催後に中山では、約11800㎡の芝の張替が行われました。
張替えた場所は、内回り1~2コーナーの内側、3コーナー~直線の内側、外回り2~3コーナーの内側。
私はこの夏も中山競馬場へ芝の生育状況を見に行きましたし、
今週水曜も雨の中、馬場を見に行きました(^-^;
9月9日の中山競馬場(撮影:小島友実)
その時に、中山競馬場、馬場造園課の根岸課長にお話を伺っているのですが、
今年は確かにお盆過ぎに日照は少なくなったものの、7月8月合わせての日照時間は平年より多く、
芝の生育は平年並に良いとのことでした。
実際に歩いたかんじでも、
クッションが効いて、芝にも密度があり、とても良い状態に感じました。
また、JRAホームページの「馬場概要」にも書いてある通り、
「開催前に芝馬場のクッション性確保のため、エアレーション作業を実施」しています。
馬場課長にお話を伺ったところ、中山でエアレーション作業(バーチドレン作業)を行ったのは、
8月のお盆前。
つまり、約開幕1ヶ月前のタイミングですね。
バーチドレンのタイン(穴を開ける棒)の直径は18㎜で、約20㎝の穴を開けて、芝馬場全面をほぐしたそうです。
中山競馬場では2013年から、秋の開催前の3週から1ヵ月前に、バーチドレン作業を行っていて、
タインも今回の物と同じくらいのものを使用していたと記憶しています。
ですから、作業としては2年前とほぼ同じと考えていいでしょう。
2013年の秋競馬の開幕週は以前の開幕週にあったような「逃げ・先行馬中心」ではなく、
「中団からの差し」や「インからの差し」が決まっていました。
JRAではこの数年、「軟らかい馬場造り」を進めており、
中山の馬場も以前に比べると、軟らかくなってきています。
ですからこの秋の中山開催も、「中団からの差し」が比較的決まるのではないかなと、思っています。
かといって、4コーナーで最後方にいるような馬はさすがに届かないケースが多いでしょうし、
馬場を張替えた内側も状態は良いですから、
・先行~中団である程度決め手を使える馬
・インを通れる差し馬
これらのタイプを軸にするのが良いと思います。
ただ、皆さんもご存知の通り、関東地方でも今週は木曜日までずっと雨続きでした。
この大雨の影響で、留意しておきたいポイントがあります。
まず一つ目は、「馬場状態」
中山では
6日(日)に35.5㍉、7日(月)に30.5㍉、8日(火)に52㍉、9日(水)に83.5㍉、そして10日(木)は155.5㍉もの雨が降り、
なんと、今週月曜日からだけでも、321.5㍉もの大雨が降りました!!
その影響で、
11日金曜夕方の段階で
芝は稍重
ダートは重
となっています。
中山は昨年夏に15年ぶりに、馬場改造工事を行い、芝コースの路盤に砕石層や暗渠管を通しましたので、劇的に水はけが良くなりました。
(詳しくは、拙著「馬場のすべて教えます」をお読み頂ければ幸いです)
ですから芝は、土曜には「良」までは乾くかもしれませんが、なにせ、木曜に155㍉もの雨が降っていますからね。
8月にエアレーション作業を行ったという事以前に、この直前の大雨で、
当然、馬場が軟らかくなっていると思います。
ですからたとえ、良に回復したとしても、パンパンの良ではないと思いますし、時計は少しかかるのではないでしょうか。
ただ、砕石層と暗渠管の影響で予測以上に馬場が乾くことも考えられます。
やはり、土曜日の芝のレースの走破時計や脚質の傾向をよーくチェックしたいですね。
そして、内、外、どこを通った馬が伸びるのかも、
チェックが必要です。
それと、9月の中山と阪神開催は両方とも、野芝100%の開催ですが、ホームページの馬場情報によると、
中山の方が草丈が長くなっています!!
・中山⇒野芝約12~14㎝
・阪神⇒野芝約10~12㎝
念のため、2013年と2012年の秋の中山開催、開幕週の草丈を調べ直してみたところ
(昨年はスタンド改築工事のため、開催なし)
2012年、13年の中山開催、開幕週の草丈は、野芝約10~12㎝でした。
実は私が今週水曜日に、中山に芝コースを見に行ったとき、
あれ?
草丈が少し長いかな?と思ったのです。
9月9日水曜日の中山競馬場の直線
(撮影:小島友実)
馬場課長にお話を伺ったところ、
今週は月曜日からずっと毎日雨続きだったため、今週は芝刈が出来なかったそうです。
芝刈機械では、競馬開催前日には芝刈が出来ないため
(これも、詳しくは「馬場のすべて教えます」を読んでみて下さい)
おそらく、芝刈は今週の日曜の競馬が終わってから、することになるのだと思います。
ただ、草丈がいつもより少し長いといっても2センチ程度ですし、草丈は走破時計には影響しません
(この理由も、「馬場のすべて教えます」に書いてあります)
というか、芝刈り以前の問題で、
今週は週の中間の雨の影響が大きく、
そのため少し、時計がかかる傾向にはなると思われます。
ですから草丈のことは、過度に敏感にならず、
あ、少し長めなのね、くらいで心に留めておくのがよいかなと思いますよ。
それと、中山のダートについて。
木曜日に約150ミリの雨が降り、多少砂が流れてしまったそうです。
そのため、ホームページの馬場情報にも発表されているように、
今日金曜日に砂厚が9センチになるように調整されています。
朝から作業員さん達が砂を補充し、9センチになるように調整作業をして、夕方までに終わらない場合は残業して、9センチに調整するとの事です。
馬場というのは、改めて自然が相手なんだなと、感じました。
最後に、
阪神競馬場について。
金曜日お昼の段階で、芝が「良」で、私もびっくりしましたが、阪神競馬場は中山ほどの雨量はなかったんですね。
ちなみに、阪神競馬場の芝コースも、
開催前にバーチドレンによるエアレーション作業を行っています。
阪神の馬場課長に伺ったところ、
阪神でエアレーション作業を行ったのは7月末くらい。
昨年の同時期にもエアレーション作業を行っているとの事です。
まとめると。
中山競馬場のエアレーション作業は、8月のお盆前。
阪神競馬場のエアレーション作業時期は7月末くらい。
エアレーション作業の効果や変化は、実は「いつ、どんな作業を行ったのか」によっても違ってくる、と私は考えています。
この話をし始めると、さらにマニアックゾーンに突入し(笑)、
文字数が増えるので、今日はこの辺りとさせて頂きますね^_^;
今週から始まる秋競馬!
さい先の良いスタートを切りたいですね
(#^_^#)
コジトモ