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 本日は3年生ゼミで、京都地方裁判所の裁判傍聴の引率です。
 法学部でもないのになぜに?と思われるかもしれませんが、ケースを見る視点を養う機会ですし、法廷で展開される言葉のやりとりは、まさにインタビューですので、この企画となっています。
 そこで、3年生ゼミでは、なるべく1回は傍聴に連れて行くようにしているのです。

 わたくし、元家庭裁判所調査官ということで、もちろん家裁の少年審判には数え切れないほど出席していましたが、実は、調査官時代に、刑事裁判を見たというのは、家庭裁判所調査官研修所時代の研修と、家庭裁判所調査官補時代に、指導官が担当した殺人事件の少年が検察官送致となり、その第1回公判を傍聴したという2回だけなのです。

 しかし、傍聴する中で示される被告人についての身上や事件の態様などから、ケース理解の経験としてもよいと思っており、この企画を続けているのです(それに家裁の少年審判は非公開ですし)。

 傍聴というと、敷居の高そうなイメージを持つ人も多いでしょうが、傍聴券が出ない事件がほとんどですし、大人数で行かないのであれば、事前の申し込みも必要ないので、大きな裁判所に平日10時頃か、1時頃にふらりと行けば、何かしらの事件の傍聴はできると思います。

 なお、民事裁判も傍聴できますが、書証のやりとりが多く、ケース理解も非常に難しいので、わたくしのゼミのねらいからすると不向きです。
 そして、刑事裁判でもあっても、途中から入ると、わかりにくいので、お勧めは開廷表に「新件」と付された事件です。
 
 「新件」とは、裁判所用語でしょうか。新たな事件のことです。
 わたくしも日常的に使っておりました。
 例えば、「今度の身柄の新件、誰が担当かなぁ」などです。


 さて、本日の傍聴。
 放火の「新件」がありました。
 ただし、午前10時から午後5時までの開廷時間ということで、午後から出向いたわたくしたちには途中からということになります。
 しかし、法定合議事件(殺人、放火などのように重い刑罰が定められているため,必ず合議体で審理しなければならない事件のこと。これとは別に裁定合議事件もある)ですし、放火の事件は、家庭裁判所調査官の時も難しケースも多かったので、今日はここに学生を引率。

 入ってみると、椅子が多く並ぶ裁判員法廷。
 壁面には大型のディスプレイ。証人席にもディスプレイとIT機器満載です。
 実際のやりとりでも検察官がパワーポイントで証拠要旨の朗読をしたりと、これまでになく大きく様変わりした刑事裁判を見せてもらいました。

 さらに、裁判官、検察官、弁護人そろって、被告人を「~~さん」と呼んでいたのも、裁判官が公判前整理手続で出てきた争点をわかりやすく説明したりしていて、明日から始まる裁判員制度を強く意識して、わかりやすい裁判をめざそうとしている姿勢が非常に良く表れていました。