おおう、時々あの乗り物でくる人間がおるが
あれだけの荷物を体の一部のように
ここまでやって来ている人間は 久し振りだな

うん?
あちこちの土地神を感心させてきている
そなたは どこへいきたいのだ


そうか
ただ前に進みたい
ただ この先がみたい
なんと美しい願いか
そうか
自らの力で前に進む
それも大事としっているのじゃな


ようこそ このパタゴニアへ
ここは自然と土地の神々が寛ぐところ
その車輪の上に乗りながらも
敬意を持って向かってきてくれているのは
よくわかるぞ
そなたが出会った あちらこちらの素晴らしい土地神から
そう言えば 風がウワサを運んできていたな


みろ 私の裾野の氷河の上を滑るものたちを
岩の神々 緑の神々
雪の神々が そなたを歓迎して
大喜びしている 
そなたなら 心でそれをみることが出来る


ありがとう、美しいということばは
われらにも最高の褒め言葉
その 真っ直ぐな無邪気な願いと
世界に対する敬意と
自らの身体を信じて進むという
お前は 最高の修験者かもしれぬ



楽しむがよい パタゴニアの風を
この派手ではない豊かさの存在感を
我々は皆 祈っている
そなたの歩みも 既に祈りだ



ああ、久し振りに
人間をいいなとおもったぞ