「私もあんな風になりたい!!!」
と一目惚れした私。
とにかく即行動で、調べてみると心斎橋にMC学校があることを知りました。
OLしながら週一回通いました。
レッスンの日は定時ダッシュしてました
一年間ほどお勉強し卒業した後、仕事はというと……ないんですよね
そこはスクールメインの学校だったので、卒業後のことはほったらかし。
芸能業界のように、MC・コンパニオン事務所があり、そこに所属するとお仕事がもらえることを知りました。
とりあえず、何かで調べて出てきた大阪の事務所に所属することにしました。
(この時点でOLは辞めてました。)
ふくよかな女性が事務所のオーナーで、MCレッスンも熱かったです。
最初から新人に仕事があるわけではなく、ティッシュ配りやコンパニオンをしながら、近くでMCをしている先輩を見て勉強しました。
カッコいいなぁ
綺麗やなぁ
オーラあるなぁ
どうやったら、あんな声に出せるのかなぁ
コンパニオンちゃん達は大学生くらいなのに、私は20代後半
色んな現場でプロのMCさんを見て
「この人カッコいい!素敵!!!」
って思ったかたには、別の事務所のかたでも躊躇なく休憩時間に声をかけてました。
どこの事務所のかたなのか?
どうやったら、あなたみたいになれるのか?
普通に聞いてました。
MCの先輩は、恐い人や優しい人色々だけど
「展示会ナレーターやりたいなら、ここの事務所が強いよ」
とか教えて下さったりしました。
当時MCの新人がやる仕事は、家電量販店での携帯のお姉さん。
auやdocomoなど、携帯の新機種が出るたびに店頭に立って、そのご紹介をマイクでするのです。
衣装はワンピースでロングブーツだったなぁ。
喋っててもお客様ゼロがほとんど。
それでも、マイクを持って話せることが嬉しかった
最初は緊張しすぎて、暗記した原稿は飛ぶし、めちゃくちゃで最悪でしたが、場数踏むたびに慣れました。
一年間は携帯のお姉さんやりましたよ。
大阪や和歌山、かなり遠いところにも行ったなぁ。
それに慣れると次は、イベントステージでのMCや展示会でのナレーター。
もちろんオーディションに受からないと仕事はありません。
そのオーディションの機会がなかなかなかったのです。
まだまだ私の実力不足だしなぁ~と思いつつ、別の子を羨ましく思ったりしてました。
私に回ってくるのは雑用のような仕事ばかり
ある日、何かで(何の用件かはもう忘れました)事務所のオーナーと電話する機会がありました。
その時に言われたんです。
「宮田ちゃんはね、地味で華がないのよ。
オーディションもあるんだけど、いつもあなたを忘れちゃう。存在感ないから。」
はい、はい…と返事をしていましたが、あまりにも悲しくて、電話を切ったあと泣きました。
その後、事務所を掛け持ちすることにしました。
別事務所のMCの先輩達は、だいたい掛け持ちをされてると知ったので。
で、今までお世話になった事務所を辞めました。
その時にオーナーから
「ここの事務所でやったお仕事は、私がとってきて与えた仕事だから、今後 経歴として書かないで。」
と言われました。
オーディションでクライアント様にプロフィール用紙を出す時に、プロフィール写真と経歴は記載してあるのですが、それに一切書くなということ。
書きませんという書類もサインさせられました。
「器ちっさ!」
と思いましたが、ここにずっといるより、絶対出たほうがいいと確信して旅立ちました。
展示会ナレーターに強い事務所に入った時は
「宮田ちゃん、それはいいように使われてたんだねぇ。」
と言われました。
はい、私もそう思います。
がむしゃらに頑張りました。
お休みの日は自分の仕事がなくても、MCの先輩の現場をこっそり見学したり。
それでも1年間オーディションに落ち続けました。
でもその間に学んだこともあります。
クライアント様の要望が「元気で若くてハツラツとした感じ」だと、私は受かりにくい。
だけど「上品・清楚・知的」がキーワードだと、結構いけるのです
私の強みがわかったのです!
オーディションに滑り続けて1年間、でもそこからポツポツオーディションに受かるようになったのです。
展示会ナレーターやイベントMCは各現場に1~2名。
オーラあるベテランMCさんも一緒にオーディションですから、自分に自信がない時点で受かる訳がありません。
最初は綺麗でオーラある先輩にビビって「私は無理だぁ」って思ってましたが、ある時「私もイケるかも!」って思った時があったのです!
そのオーディションは受かりました。
そこから受かるようになり、色んなイベントMCや展示会ナレーターをさせてもらえるようになりました。
憧れの東京モーターショーの、大手メーカーさんのブースでナレーターもしましたよ
経歴ゼロからたくさんの仕事をさせてもらって、MC経歴はちゃんと埋まるようになっていました
大きなステージでナレーターできるようになり、でも不安で恐くて泣いたこともあったし、広告代理店さんに怒られたこともあったし、リピートしてもらえないこともありました。
だけど、ゆっくりでも少しずつ成長して、リピートで指名して下さるようにもなったし、自信もって「MCの仕事が楽しい!」って言えるようになりました。
30歳前後からブライダルMCの勉強も始めたのですが、これはまた別記事にしますね
華がない、オーラがない、存在感がないと言われた私。
今では、そんなこともあったなぁって懐かしく思います。
そんな風に言われた私も、ちゃんと胸をはってMCできるようになってます
でもなぁ、今でも時々 新しいチャレンジが恐くなる。
どっと不安が押し寄せて来るときがある。
現状維持のままで充分幸せじゃないかと思う。
色んな要らぬものが邪魔をする。
そして、それっぽい言い訳ができる。
しかーし、心のお勉強もして落ち込んでも復活が早くなりました。
落ち着いて見つめ直すと、やっぱりワクワクすることをこれからもしたいと思うのです
私、こうして振り返りを書いてると「なんやかんやありながらも、ちゃんと夢を実現してるんだなぁ」って。
うん、進もう未来が待ってる!
「人生を美人にしよう」
宮田智子でした。
宮田智子でした。