私の信頼するヴァイオリン制作者のアンドレアス・ヘリンゲ氏は、11歳のときに、ウィーンのヴァイオリニスト、エドアルド・メルクスさんの著書「ヴァイオリン」をプレゼントで頂き、夢中になって読んだ結果、その中に書かれている構造の図から、初めてのヴァイオリンを製作しました。
その本が、これです。

木曜日に、メルクスさん主催のウィーン美術史美術館にてパウル・バドゥラ=スコダ先生のリサイタルがありましたので、そのときにアンドレアスさんのお話をメルクスさんにできたら良いなと思いましたので、この本を持っていきました。
演奏会が始まる前に、メルクスさんにお会い出来ましたので、「ちょっとお話し出来ますか?」と伺いまして、本をお見せしました。
「おお!これは僕の本!」
「私のヴァイオリン制作者、アンドレアス・ヘリンゲさんは46歳で、ジュネーヴにいらっしゃるのですが、彼がヴァイオリン制作をするきっかけとなったのが、メルクスさんのこのご本だったのですよ!11歳の時に、いただいたそうで、隅々まで読み、自分で作ってみようと思われたのです。」
メルクスさんは顔を輝かせて
「それは素敵だ・・・!」
とおっしゃいました。
「私は今、彼のヴァイオリンで弾いているのですが、大変素晴らしい楽器です!メルクスさんにも一度聴いていただけたらと思うのですが」
「もちろん、喜んで!!」
「よかったら、この本にサインをしていただけますか?」

ご親切な一行も書いて下さり、これはアンドレアスさんもとても喜ばれるに違いありません。
「こんどぜひ、そのヴァイオリンを聴かせて下さいね!」
そうおっしゃって下さいました。
近々、メルクスさんのところへ伺わせていただける事になり、私もとても嬉しく思いました♪
この不思議な素敵な運命!
メルクスさんの本を通して、アンドレアスさんの運命が決まり、私も彼の楽器を通して沢山の「素敵」を経験させていただいています。そして幸せに音楽を奏でることができます。
そして、メルクスさんとアンドレアスさんの見えない、でもしっかりとした絆が、しっかりと結ばれたように感じられ、何とも嬉しい素敵な時間でした。