


自筆譜が右に、左にはヴロンスキーさんが手を加えた、見やすい楽譜。
左はともかく、右のバッハの自筆譜をこうしてみられるのは、感動です。
一つ一つの音符や、スラーが、生き生きと語りかけてくるようです。
コンサート前日にEさんは、自筆譜のスコアを私に貸して下さろうと、わざわざ教会まで持って来て下さっていました。
Eさんも、バリリさんにヴァイオリンを習ったことがあるので、「私はこの自筆譜を見ながら、よく弾いていたわ」とおっしゃっていました。
お心遣いに感謝でした。
この楽譜はポーランドから出ています。
ポーランドは第二次大戦のときにはドイツ領で、戦火を逃れるため、ベルリンにあった大量の自筆譜をトラックで安全なところへ移動させることになりました。
途中、爆撃をおそれた運転手は、畑にトラックを放置し、逃げました。
戦後、そのトラックを開けてみてビックリしたのはポーランド。
戦後はポーランドはドイツ領ではなくなりましたから、ナチスのヒドいことを思えば、このお宝はポーランドにあったのだから、ポーランドはかえさず、所有して良いという結論になり、クラカウ大学におさめました。
その中にあった自筆譜の一つが、バッハのこの偉大なる「無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」であり、他にはシューマンの手紙など・・・大変貴重なものが、たくさんポーランドにあります。