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「バッハの音楽は感覚的であるとともに精神的である。」

フーガとは。

「建設的・構造的要素であって、それは過ぎゆく時の経過の中に持続的に空間形象を我々の内心の視力の前に浮かばせる。」




「アリアは祈る。フーガの形式はアリアの祈りに力を与える。何によってか?単純な繰り返しと言う事によって。

『バッハの音楽は前進しない』とジャック・リヴィエールは言う。

『それが語るべき全ての事をそれはたちまち言い尽くして後は繰り返すばかりである。
 
しかしこの繰り返しそのものが次第次第に感動を強めさせ、ついに涙を流させる。

各反復が、新しい層一層つよい愛隣の情で人を打つ。

祈りは、それが向けられている魂を動かすためにはひたすらに唯、祈りの単調な繰り返しだけを頼みにする。

祈りは繰り返す。

それは反復しつつ自己を集中する。

祈りはいわば自分の両手の中に身を支える。

そして改めて自己を支える・・・・・』 」



片山敏彦 「青空の眼」の中の「バッハの一幻影」より抜粋