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ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第6番、作品30の1(作曲年1801-1802)

 有名なソナタ第五番「春」に引き続き、おそらくジュリエッタ・グイッチャルディ嬢との、あるいは彼の素晴らしき理解者であったヨゼフィーネ・フォン・ダイム伯爵夫人(写真)との幸せな雰囲気が残る、ベートーヴェンの落ち着いた優しさと気品あふれる曲です。私が長女の出産近くに気に入っていた曲で、陣痛の痛みもこの曲を聴きながら乗り越えました。H・シェリングのすっきりとしたエレガントな演奏が心地よく、気に入っていました。

 格調高く始まる第一楽章アレグロの第一主題は、「春」の主題が描くなだらかな下降線に対して、対照的に上昇する感じが、どこか兄弟のようです。
 第二主題の旋律の、憧れに満ちた美しさ!-楽章の結びもなんという優美さでしょう。
 
 続く第二楽章アダージョ、モルト・エスプレッシーヴォも非常な優雅さです。が、ベートーヴェンの旋律はなんと健康な自然さに溢れていることでしょう。
 実は - 長女に授乳しているときに気づいたことですが、彼女がお乳を飲むテンポと、この始まりの付点音符のテンポとがぴったりでした!テンポを決めるとき、いつもこの授乳のシーンを思い出すのでした。

 第三楽章アレグレット・コン・ヴァリアツィオーニは、ヴァイオリンとピアノが微笑を浮かべながら、交互に主題を語り合います。とても楽しい雰囲気です。私の口元も、にっこりしてしまいます。
 続く6つの変奏曲も、ベートーヴェンの素敵な魔法でいろいろな姿を見せてくれます。その楽しい魅力は言葉に尽くせません。