5月5日の落語鑑賞について綴ります。

 時間は、午後2時から4時間までの2時間です。

 店員1500名の市民会館は、時間が近づくにつれ続々と人で埋まっていきます。

 開始前には、ほぼほぼ満員です。お客は9割ほどが高齢者、この日は「こどもの日」のはず、この光景は、「敬老の日」なんて錯覚してしまいそうです。

 皆さん、コロナ禍のため閉じ込められていた反動か、かなりの高齢者が杖をつきながら、足取りの危なかしい中で入場していらっしいます。

 

 三味線の音とともに、前座の若手落語家が舞台にあがります。

 次に登場は、桂文珍さんです。

 話の内容は、高齢者がスマホの使い方が分からず、お困りごと相談へ電話をするそのやり取りのお話です。

 お客は、まるで自分ごと!その絶妙なやり取りに納得しながら大笑い・・・

 「わっはは、わっはは」が、会場に広がっていきます。

 

 次は、柳家花緑さんです。

 さすが若いだけあり、古典落語をテンポよく話す語り口に勢いを感じ、今後の活躍が楽しみです。

 

 最後は,三遊亭好楽さんです。

 好楽さんのイメージは,テレビの影響か下ネタが得意のなんとなく軽い感じ方と思っていました。しかし、予想は完全に覆され、75才とは思えぬ丁寧でウエットに富んだ古典落語を展開され、笑いを奪い取っていかれます。さすがですね。

 

 落語は、言わば独り言。一人で何人もの人物になりきり独り言を30分以上喋り続ける。凄いとうなってしまいます。

 長年努力を重ねて、人格を磨き、時世の流れを敏感につかみながらの話に人間の持つすごさを再確認する一日でした。

 

 映画を楽しみ、本を味わい、落語でお腹を抱えて笑える、有り難い日本です。

 

 今日も、「ありゃ楽しい」「ありゃ面白い」「ありゃ嬉しい」です。