3月11日で東日本大震災から10年でした。
月日は、どんなに悲しくても流れていきます。
私は今年も岩手でこの日を送りました。
岩手に来てから、本当の津波の恐ろしさが分かったと思います。 
盛岡放送局の記者さんやディレクターさんが作る企画やニュースを見てきたので、東京や広島にいた時よりも詳しく知るようになりました。
私は気象予報士なので、気象予報士として何か伝えることはできないか、考えました。
津波により流出したアメダスや津波観測計、当時の津波情報、今の津波情報などを調べました。
この10年で進められてきた津波の観測網についても学びました。
知らないことがたくさんありました。
取材を通して、二度と悲劇を起こさないように、いろいろな分野で必死に働いている方々がいることも知りました。


そして、なによりも嬉しいのは、人が人を想う気持ちなんだと感じました。
世界で2番目に大きいマグニチュード9.0の巨大地震の被害を受けた東北の人達を想う人々は世界中にいます。
人の温かい気持ちがいかに素晴らしいことであるかを年々感じるようになりました。 
自然に逆らうことができない、自然を甘く見てはいけないこと、今一度噛み締めています。
決して侮ってはいけないと。
災害が多い日本は、よけては通れない道です。
命の尊さ、そして、人が人を想う優しさがなによりも素晴らしいと考えています。
3月11日、放送を終えた後に撮ってもらいました。
私にとっても、3.11は特別な日。
あの日を境に今も苦しみの中にいる人たちを想いました。
わたしは24歳の時に父を亡くしています。
父にも会いたくなる日でした。
死んでしまうと二度と会うことができません。
とてもとても悲しいことです。

地元の広島では、3月11日、全国のトップを切って桜が開花しました。
今年から標本木が変わっているのが影響し、開花が早くなっています。
同じ縮景園の中にある旧標本木はこれまで遅すぎたのが問題でしたが、今度は早すぎた感じですね(笑)
盛岡の標本木も今年から岩手公園から気象台の敷地のソメイヨシノに変わりました。
広島みたいに大きな変化があるでしょうか。