昨日は懐かしく、そして、楽しく、なんとも言葉では言えない空間にいました。
レ・ミゼラブル 。
私を役者にしてくれた作品。
私のデビュー作品。
でも、その後に決まった朝ドラ『ノンちゃんの夢』が初めてのテレビ出演で、全国に顔を届けることになり、ミュージカルに出演する機会が減り、いつの間にかミュージカル出身はおろか、レ・ミゼラブル出演者であることも霞の彼方に消えていってしまいそうな私のデビュー。
民衆の歌。ピープルズソングが、頭を駆け巡って口づさんでしまうと、なんだかおこがましい気分になったり、「夢やぶれて」を歌うときには、レミゼの一員であったから歌うという感じではなく、一人の表現者が、ただ、素敵な歌に挑戦する、という感じで取り組んでいたり。
私と『レ・ミゼラブル』の関係は、私にとっては大きな存在でも『レ・ミゼラブル』にとっての私、というのは無関係に近くなっていっていた気がしていました。
でも昨日、30周年のイベントにご招待して頂いたことで、私の中に「私も『レ・ミゼラブル』のメンバーである」ことを、胸を張って話していいんだね!と思った。
当たり前のことなのに、そう思えて嬉しかった。
ちっぽけで、ただ歌うことが大好きで、舞台に上がって芝居をしたいだけの私を、大きな大きな舞台に引っ張り上げてくれた。
私が「やりたいです!」とオーディションを受けて、私を見つけ出してくれた。
感謝しかない。
表現者が輝けるのは、誰か、その表現者以外の人が、その表現者の表現を「公的に認めて」あげること。しかも、ひとりやふたりではなく、大勢の方から認められなければならない。
私も、小さい頃から、両親や、友人、先生に「お芝居がうまいね」とか「歌が上手ね」と言われていた。
特別なことでもなんでもない。
でも私のことを初めて見る人から「素晴らしい」と言って貰えて、私に役割をくれた。
アンサンブル。
帝国劇場の舞台に乗せてくれた。
あれから30年。
親もどこにいるか分からない暗闇で演技をしていた私は、町に出れば私の顔を見て「見たことある人だ」と言ってもらえる。
なんという奇跡。
パーティーには大勢のキャストやスタッフが集っていました。
同窓会になってました。
中には私と同じ役を演じていた方から「藤田、って書いてある衣装を着てました」と声をかけて頂いたりしました。
プロデューサーさんが私に言いました。「藤田さんが頑張っていることが、アンサンブルの励みになっているんですよ。本当に。藤田さんの存在は大きいんですよ。」
そうなのか…
凄いんだよ。
ただの集まりじゃあないんだよ。
全員!全員が『レ・ミゼラブル』に出ていたんだよ!
全員がオーディションを勝ち抜いて役を得た人達なんだよ!
そして、誰もが『レ・ミゼラブル』を愛しているんだよ!
東宝の松岡功さんがご挨拶で、『レ・ミゼラブル』を公演することになったいきさつを話された。
当時、『レ・ミゼラブル』の上演料が破格で、もし、これを契約したら、相当のロングランをしなくてはいけない、更には入場料も引き上げなくてはならない、その上、毎公演満席にしなくてはならない。そう考えると契約は無理だと思った。でも、ご自身が最初に手掛けた映画が、『レ・ミゼラブル』であったこともあり、縁だ、と感じ契約してしまった、と。
良かった。
良かったです。
ありがとうございます。
パーティーでは、歓談を楽しみ、これ、という催しはなかったのですが、途中で、森公美子さんの音頭で、初演のメンバーが登壇しました。
そして1人1人のコメントを聞いてくれました。
島田歌穂さんは短い感謝のコメントを言って「とにかく!レミゼ万歳!!」
万歳!
万歳だー!
登壇した全員がコメントをいい終えると、森公美子さんが言ったの。
「皆さん!聞いてください!この方たちが、ここにいる初演の方たちが成功させてくれたから!今、レ・ミゼラブルが続いているのです!」
嬉しかった。
涙が出た。
そして、私達、初演キャストに続いて脈々と頑張り続けている、おーーーーーーーーーぜいのレ・ミゼラブルのメンバーに、胸を張って「いえーーーーーーーい!」と叫んだ。
叫んでいいんだね。
自慢していいんだね!
なんて素晴らしいの。
なんて… なんて…!
ミゼラブルじゃない私達なの!
そのあと会場全員で歌った。
全員、全力だった。
革命を起こしたんだ、私達は。
生死をかけてバリケードんとこで戦っていた。
ありがとう。
ありがとう。
レ・ミゼラブル。
私の宝物。
振り返るのは早すぎると思っていたけれど、私の30年前を昨日はキチンと振り返った。
パーティーのあとに小さく飲み会をして、佐山陽規さんを駅まで車で送った。
「とこはね、みんなに会うと、つい、昔に戻ってしまうんだ… なんか、甘えてしまうんだ… なんか安心しちゃうんだよ…」
そしたらサーヤが助手席で、あの渋い声で言ったんだ。
「そうだよ。俺達にとっては、いつまで経っても、とこは20代前半のとこなんだよ。いいんだよ。」
ありがとうサーヤ。
ありがとう皆。
ありがとう。
そして、足を運んで下さって、公演を続けさせて下さっているお客様。
感謝いたします!
レ・ミゼラブルよ!永遠なれ!
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藤田朋子
birthday live
2017年8月3日(木)
19:30開演(18:30開場)
@南青山マンダラ 地下鉄銀座線 外苑前駅 1a出口から徒歩5分
〒107-0062
東京都港区南青山3丁目2-2MRビルB1
03-5474-0411(お問い合わせは14時から23時)
今年デビュー30周年。だからと言って特別な事をする訳ではないのですが、たまたま誕生日にライブ会場が空いていたので歌う事にしました。
今回はいつものchanter et chanter!シリーズとは別のバンド編成で、新しい歌にもチャレンジする予定!
勿論、いつもの楽しいお喋りも沢山するつもりです
笑顔を手土産に、皆さんで、ふらっとお越し下さいませ
出演
藤田朋子(歌、お喋り)
桑山哲也(アコーディオン、お喋り)
大貫祐一郎(ピアノ)
足立浩(ドラムス)
お一人 ¥5,000 (お好きなお飲み物1杯付き)
全席自由席です。整理券等はございません。ご来場順に、お好きなお席にお座り下さい。軽食や当日だけのオリジナルカクテル(ノンアルコールも有ります)もお楽しみ頂けます。
暑い季節です。開場前にお並び頂く場合は、水分補給、扇子、内輪等、ご用意の上、体調には無理のないようにお気をつけ下さい
チケット、お問い合わせは
Ba.webmaster@horipro.co.jp
ホリプロ・ブッキング・エージェンシー
03ー3779ー5670(10時から17時)